九州電力は、九州エリアの多くの方が利用する主要な電力会社です。
しかし、毎月の電気料金の請求書を見て、「今のプランが自身に合っているのか」「より電気代を安くできないか」と感じる方も少なくありません。
結論として、ライフスタイルにあわせて九州電力のプランを見直すことで電気料金は安くなる可能性がありますが、より大きな節約を目指すなら新電力への切り替えが有効な選択肢です。
本記事では、九州電力の主要な料金プランの一覧と比較ポイント、さらに九州電力より安くなる可能性のある新電力について解説します。
現在の電気料金を安くしたい方、最適なプランがわからず困っている方は、ぜひ参考にしてください。
【結論】九州電力の主要な家庭向け料金プランは4種類

九州電力にはさまざまな電気料金プランがありますが、現在家庭で契約できる主要なプランは、大きく分けて4種類に整理できます。
自身のライフスタイルにどのプランが合っているか、それぞれの特徴を把握することが電気料金見直しの第一歩です。
はじめに、九州電力の代表的な2つのプラン「スマートファミリープラン」と「従量電灯B」の料金体系を比較します。
料金項目 | スマートファミリープラン | 従量電灯B |
---|---|---|
契約期間 | 2年 | 1年 |
基本料金(30A) | 948.72円 | 948.72円 |
電力量料金 (最初の120kWhまで) | 18.37円 | 18.37円 |
電力量料金 (121kWh〜300kWhまで) | 23.97円 | 23.97円 |
電力量料金 (301kWh〜) | 25.87円 | 26.97円 |
最低月額料金 | 335.34円 | 335.34円 |
オプション | 2年契約割引※年間777円割引 | なし |
燃料費調整額 | 上限なし | 上限あり |
※燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれていません。
主な家庭向け料金プラン
- スマートファミリープランの特徴と料金体系
- 従量電灯Bの特徴と料金体系
- オール電化向けプラン(電化でナイト・セレクト)の特徴
- 太陽光発電の自家消費に特化したプラン(おひさま昼トクプラン)
ここからは、各プランの内容を具体的に解説します。
スマートファミリープランの特徴と料金体系
スマートファミリープランは、2年契約を基本とする九州電力の標準的な料金プランです。
電気の使用量に応じて料金単価が3段階に設定されており、とくに家庭での電気使用量が多いファミリー世帯などに適しているといえるでしょう。
また、九州電力の都市ガスとセットで契約することで、電気料金が割引になる「スマートファミリープラン(ガスセット) 」も用意されています。
そのため、家族の人数が多く、毎月の電気使用量がある程度見込まれる家庭の、基本的な選択肢となるプランです。
ただし、2年間の契約が基本となる点には注意が必要です。
従量電灯Bの特徴と料金体系
従量電灯Bは、契約期間が1年単位で、電気使用量が比較的少ない家庭向けの基本的な料金プランです。
料金単価はスマートファミリープランと同様に、使用量に応じて3段階で設定されています。
スマートファミリープランとの主な違いは契約期間であり、2年間の継続利用を前提としないため、引っ越しの予定がある方や、まずは様子を見たい方に適しています。
電気をあまり使わない一人暮らしの方など、毎月の電気代をなるべく抑えたい場合に検討すべきプランといえるでしょう。
ただし、電気使用量が多い家庭では割高になる可能性があります。
オール電化向けプラン(電化でナイト・セレクト)の特徴
電化でナイト・セレクトは、エコキュートやIHクッキングヒーターなどを利用する、オール電化住宅に住んでいる方向けのプランです。
このプランの最大の特徴は、時間帯によって電気料金の単価が変わる点です。
区分 | 料金単価 | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 10kW以下 | 1,888.80円 | |
11kW〜15kW | 4,758.20円 | ||
15kW超過分 | 573.88円 | ||
電力量料金 | 平日昼間 | 夏冬 | 27.63円 |
春秋 | 24.74円 | ||
休日昼間 | 夏冬 | 22.01円 | |
春秋 | 18.61円 | ||
夜間 | 14.59円 |
※燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれていません。
夜間や休日(土日・祝日)の料金が割安に設定されている一方、平日の昼間は割高になる仕組みとなっています。
なお、お得な夜間時間帯は次の3パターンから選択できます。
- 電化でナイト・セレクト21:21時~翌7時
- 電化でナイト・セレクト22:22時~翌8時
- 電化でナイト・セレクト23:23時~翌9時
自身のライフスタイルにあわせて夜間の割引時間帯を3つのパターンから選択できるため、生活リズムにあわせた節約が可能です。
太陽光発電の自家消費に特化したプラン(おひさま昼トクプラン)の特徴
おひさま昼トクプランは、自宅に太陽光発電システムや蓄電池を設置されている方向けの、新しいタイプの料金プランです。
このプランは、太陽光による発電量が多くなる昼間の時間帯の電気料金を割安に設定しています。
区分 | 料金単価 | ||
---|---|---|---|
基本料金 | 10kW以下 | 1,888.80円 | |
11kW〜15kW | 4,758.20円 | ||
15kW超過分 | 573.88円 | ||
電力量料金 | おひさまタイム (10時~16時) | 夏冬 | 13.47円 |
春秋 | 12,37円 | ||
シフトタイム (8時~10時、16時〜18時) | 夏冬 | 35.02円 | |
春秋 | 31.84円 | ||
だんらんタイム (18時〜翌朝8時) | 18.37円 |
※燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まれていません。
その代わりに、発電量が少なくなり電力需要が増える朝方や夕方の時間帯は、料金が割高になる仕組みです
そのため、蓄電池などを活用して電気の利用時間を昼間にシフトできる家庭にとっては、電気代を大きく削減できる可能性がある魅力的なプランといえます。
自身に最適な九州電力プランはライフスタイルで決まる

九州電力の料金プランを選ぶうえで最も重要なのは、自身のライフスタイルと電気の使い方を把握することです。
ここでは、具体的な世帯のタイプ別に、どのプランが適しているのか、その選び方のポイントを解説します。
ライフスタイル別の選び方
- 【一人暮らし・二人暮らし】電気使用量が少ない世帯の選び方
- 【3人以上のファミリー世帯】電気使用量が多い世帯の選び方
- 【オール電化住宅の方】時間帯別プランの選び方と注意点
それぞれのケースについて、詳しく解説します。
【一人暮らし・二人暮らし】電気使用量が少ない世帯の選び方
一人暮らしや二人暮らしで、毎月の電気使用量が少ない家庭の場合、基本的には「従量電灯B」が選択肢の中心となるでしょう。
その理由は、契約期間の縛りが1年と短く、2年契約プランのような長期の約束が必要ないためです。
また、電気使用量が少ない場合、料金単価の違いによる影響も限定的であるため、シンプルな契約形態が適していると考えられます。
ただし、もし2年以上同じ住居に住むことが決まっている場合は、2年契約の「スマートファミリープラン」も比較検討する価値があります。
【3人以上のファミリー世帯】電気使用量が多い世帯の選び方
3人以上のファミリー世帯では、電気使用量が多くなる傾向にあります。
このようなケースでは、2年契約を前提とした「スマートファミリープラン」が有利になることが多いでしょう。
2年間の継続利用を条件に料金が設定されており、長期的に見ると「従量電灯B」よりも電気代を抑えられる可能性があります。
とくに、日中に在宅している時間が長い家庭や、ペットのために夏場や冬場にエアコンを常時稼働させる必要がある場合は、一度九州電力公式サイトの料金シミュレーションで比較してみることをおすすめします。
【オール電化住宅にお住まいの方】時間帯別プランの選び方と注意点
オール電化住宅に住んでいる方は、「電化でナイト・セレクト」が主な選択肢となりますが、重要なのは夜間割引時間帯のパターン選びです。
自身の生活リズムを考慮し、最も電気を多く使う時間帯が割引対象になるパターンを選ぶ必要があります。
たとえば、夜型の生活をおくっている方は「22時〜翌朝8時」のパターン、朝型の生活の方は「23時〜翌9時」のパターンを選ぶといった形です。
注意点として、このプランは昼間の電気料金が割高に設定されています。
そのため、エコキュートのお湯の沸き上げや、食洗機、洗濯乾燥機の運転などをタイマー機能で夜間におこなうなど、意識的に電力使用をシフトさせる工夫が節約の鍵となります。
【注意】プラン見直しだけでは限界も?電気料金をさらに安くする新電力という選択肢

九州電力のプランを見直すことは大切ですが、節約効果には限界があります。
そこで検討したいのが、九州電力以外の「新電力」に切り替えるという選択肢です。
新電力への切り替えで知っておきたいこと
- そもそも新電力とは?安くなる仕組みと安全性
- 新電力への切り替えは手続きが簡単でリスクもない
- 九州電力からの乗り換えで電気料金が安くなる可能性が高い理由
ここからは、新電力について詳しく解説します。
そもそも新電力とは?安くなる仕組みと安全性
新電力とは、2016年の電力自由化によって、一般家庭向けの電力販売に新しく参入した小売電気事業者のことです。
新電力が大手電力会社よりも電気料金を安くできる主な理由は、事業運営にかかるコスト構造の違いにあります。
発電施設への大規模な投資や人件費を抑えることで、その分を電気料金に還元し、割安な価格設定を実現しています。
また、安全性についても心配は必要ありません。
新電力が販売する電気は、これまでと同じ九州電力の送配電網を使って届けられるため、電気の品質が落ちたり、停電しやすくなったりすることはない仕組みです。
新電力への切り替えは手続きが簡単でリスクもない
新電力への切り替えに対して、「手続きが面倒そう」というイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし、実際の手続きは非常に簡単です。
多くの場合、スマートフォンやパソコンからWebサイトにアクセスし、5分から10分程度の情報入力で申し込みが完了します。
また、現在契約している九州電力への解約連絡は、新しく契約する電力会社が代行するため不要です。
切り替えに伴う特別な工事や、自宅での立ち会いも原則として必要なく、手間やリスクを感じることなく乗り換えが可能です。
九州電力からの乗り換えで電気料金が安くなる可能性が高い理由
現在、九州電力の「従量電灯B」や「スマートファミリープラン」を契約している家庭は、新電力へ乗り換えることで電気料金が安くなる可能性が非常に高いと考えられます。
その理由は、多くの新電力が、これらの九州電力の主要プランを基準として、それよりも割安になるように料金設定をおこなっているためです。
つまり、九州電力の標準的なプランは、新電力各社にとってのベンチマークのような存在といえます。
そのため、現在のプランに大きな不満がなくても、一度新電力の料金シミュレーションを試してみる価値は十分にあるでしょう。
【推奨】九州電力から乗り換えるならシンプルで分かりやすいお得電力がおすすめ
九州エリアには多くの新電力がありますが、「手続きが複雑なのは避けたい」「確実に今より安くしたい」と考える方には、シンプルさが魅力の「お得電力」がおすすめです。
ここでは、お得電力がなぜ九州電力ユーザーに適しているのか、その理由を解説します。
お得電力がおすすめの理由
- お得電力が九州電力ユーザーにおすすめな3つの理由
- 【独自試算】九州電力のプランとお得電力の料金を徹底比較
- 他の新電力(市場電力・のむシリカ電力)との違いは?
お得電力の具体的な魅力について、詳しく解説します。
お得電力が九州電力ユーザーにおすすめな3つの理由
お得電力が九州電力の契約者におすすめできる理由は、主に3つあります。
【おすすめの理由】
- 理由1:今のプランと同じ感覚で安くなる
- 理由2:手続きが簡単
- 理由3:運営会社の信頼性
第一に、九州電力の「従量電灯B」などとほぼ同じ料金体系を保ったまま、基本料金と電力量料金の両方が安くなる、そのシンプルさが挙げられます。
複雑な条件を考える必要がなく、今の生活スタイルを変えずに電気代を節約できます。
第二に、Webからの申し込みが非常に簡単で、九州電力への解約連絡も不要な手軽さも魅力です。
そして第三に、運営会社である株式会社Qvouが創業40年(2025年時点)の歴史を持つ企業であり、安心して長く契約できる信頼性があります。
【独自試算】九州電力のプランとお得電力の料金を徹底比較
実際に九州電力からお得電力へ乗り換えた場合、どれくらい電気料金が安くなるのか、具体的なモデルケースで試算します。
ここでは、一人暮らしとファミリー世帯の平均的な電気使用量で比較します。
モデルケース | 契約プラン | 月額料金(約) | 年間料金(約) | 年間節約額(約) |
---|---|---|---|---|
一人暮らし (30A 、 200kWh) | 九州電力 (従量電灯B) | 5,071円 | 60,852円 | – |
お得電力 | 4,919円 | 59,028円 | 1,824円 | |
2〜3人世帯 (40A 、 350kWh) | 九州電力 (従量電灯B) | 9,132円 | 109,584円 | – |
お得電力 | 8,858円 | 106,296円 | 3,288円 | |
4〜6人世帯 (50A 、 600kWh) | 九州電力 (従量電灯B) | 16,191円 | 194,292円 | – |
お得電力 | 15,705円 | 188,460円 | 5,832円 |
※燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は含みません。
※お得電力の基本料金・電力量料金は九州電力のプランから約3%割引として計算しています。
上記のように、現在の契約プランや使用量によっては、年間で数千円以上の電気代を削減できる可能性があります。
自身の電気使用量でどれだけ安くなるか、一度公式サイトで確認してみることをおすすめします。
他の新電力(市場電力・のむシリカ電力)との違いは?
お得電力は、ほかの特徴的な新電力と比較することで、そのシンプルさがより際立ちます。
たとえば、「市場電力」は、市場価格に連動して電気料金が30分ごとに変動するプランです。
九州エリアは太陽光発電が豊富なため、晴れた日の昼間は市場価格が0.01円/kWhまで下がることもあり、ライフスタイルがあえば大幅な節約が期待できますが、価格が高騰するリスクも伴います。
また、「のむシリカ電力」は、電気料金に応じてミネラルウォーターの特典がもらえるプランで、付加価値を重視する方に適しています。
これらの新電力と比較して、「お得電力」は価格変動のリスクがなく、特典よりも純粋な料金の安さを求める方にとって、最もわかりやすく失敗の少ない選択肢といえるでしょう。
九州電力のプラン見直しや乗り換えに関するQ&A

最後に、九州電力のプラン見直しや新電力への乗り換えを検討する際に、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で回答します。
疑問点を事前に確認しておくことで、よりスムーズに手続きを進められるでしょう。
現在の料金プランや契約アンペアを確認する方法は?
自身が現在契約している料金プランや契約アンペアを確認するためには、主に2つの方法があります。
最も簡単で確実なのは、九州電力の会員向けWebサイト「My九電」にログインして確認する方法です。
My九電では、契約内容の詳細がいつでもオンラインで閲覧できます。
もう一つは、毎月投函される紙の検針票(電気ご使用量のお知らせ)で確認する方法です。
検針票の中ほどにある「ご契約種別」の欄にプラン名が、その隣に契約アンペア数が記載されています。
乗り換え手続きに必要なものはあるか?
新電力への乗り換え手続きには、現在の契約内容がわかる「電気ご使用量のお知らせ」、いわゆる検針票を手元に用意するとスムーズです。
申し込みの際には、検針票に記載されている「供給地点特定番号(22桁)」と「お客さま番号」といった情報が必要となります。
もし検針票が手元にない場合でも、これらの情報は九州電力の会員サイト「My九電」で確認するか、九州電力のコールセンターに問い合わせることで入手が可能です。
賃貸住宅でも電力会社を切り替えられるか?
マンションやアパートといった賃貸住宅に住んでいる場合でも、電力会社の切り替えは可能です。
各部屋の電気メーターが個別に設置されており、自身で九州電力と直接契約している場合は、持ち家と同様に自由に電力会社を選ぶことができます。
ただし、建物全体で電力会社と一括契約を結ぶ「一括受電」という方式を導入している物件の場合は、個人での切り替えはできません。
自身の住まいがどちらの契約形態か不明な場合は、一度建物の管理会社や大家さんに確認しておくと安心です。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 共同住宅等に対する電気の一括供給の在り方について
新電力に切り替える際に違約金は発生するか?
九州電力から新電力へ切り替える際に、違約金が発生することは原則としてありません。
多くの方が契約している「従量電灯B」には契約期間の定めがないため、いつ解約しても違約金はかからないと考えてよいでしょう。
また、「スマートファミリープラン」のような2年契約のプランについても、契約期間の途中で解約した場合の違約金は設定されていません。
ただし、乗り換え先の新電力によっては、最低利用期間や解約手数料が定められている場合があります。
たとえば「お得電力」では解約時に3,300円(税込)の事務手数料が必要となるため、契約前には必ず条件を確認することが大切です。
まとめ

本記事では、九州電力の主要な料金プランの一覧と、ライフスタイルにあわせた選び方、そして新電力への切り替えという選択肢について解説しました。
九州電力内でのプラン見直しも有効ですが、より確実に電気料金の節約を目指すなら、新電力への乗り換えが効果的です。
とくに、現在のプランと同じ感覚でシンプルに安くなる「お得電力」は、手続きの手間やリスクを避けたい方にとって最適な選択肢の一つといえるでしょう。
より詳細な料金シミュレーションは、公式サイトで確認するか、サービス名「お得電力」で検索してみてください。
<参考>
お得電力