一人暮らしで電気代1万円は高い？月々の平均はいくら？高くなる原因や節約術を解説

一人暮らしの電気代は、生活費の中でとくに変動が大きく、気になる項目の一つです。

「毎月1万円を超える電気代は高いのだろうか」「ほかの家庭はどのくらいの電気代で生活しているのだろう」と、疑問に感じている方も多いでしょう。

そこで本記事では、一人暮らしの電気代の平均を紹介したうえで、月々1万円は高いのかどうか解説します。

電気代が高くなる原因や節約術も紹介するため、一人暮らしの電気代を賢く節約したい方はぜひ参考にしてみてください。

一人暮らしで電気代1万円は高い？

一人暮らしで電気代が1万円を超えると、高いと感じるかもしれません。

しかし、季節やライフスタイルにより、電気代は大きく変動します。

ここからは、一人暮らしの電気代の平均を紹介します。

自身の状況と一般的な平均額を比較し、電気代が高いのかどうか、客観的に判断しましょう。

一人暮らしの電気代の平均

総務省統計局の「家計調査」によると、過去6年における一人暮らしの電気代の平均月額は次のとおりです。

年度	平均月額
2019年	5,700円
2020年	5,791円
2021年	5,482円
2022年	6,808円
2023年	6,726円
2024年	6,756円

2019年～2021年の期間を見ると、一人暮らしの平均電気代は月5,000円台で比較的安定しています。

しかし、2022年以降は平均月額が6,000円台後半に達しており、電気代は上昇傾向にあることがわかります。

季節別に見ると、夏の時期にあたる2024年7～9月は6,771円、冬の時期にあたる2024年1～3月は7,150円と高めです。

季節や電気の使い方次第では月1万円を超えることも考えられますが、年間を通して平均を大きく上回る場合は、使い方を見直す必要があるでしょう。

自身の電気代が平均と比較して高い場合は、節約を意識してみてください。

オール電化住宅の場合

オール電化住宅に住んでいる方の場合、電気代の考え方が少し異なります。

オール電化はガス代がかからない代わりに、給湯や調理も電気でまかなうため、電気代が高くなりがちです。

一人暮らしのオール電化住宅の電気代は、季節や電力会社のプランにより変動しますが、月の平均は約10,777円とされています。

とくに冬場はお湯の使用量が増えるうえ、暖房も必要になることがあるため、ほかの季節よりも電気代は高くなりやすいでしょう。

オール電化住宅で電気代が1万円程度であれば、一般的な範囲内です。

しかし、節約できる余地がないわけではありません。電力会社のプランを見直したり、夜間電力の活用を検討したりすれば、電気代を抑えられる可能性も十分あります。

一人暮らしで電気代1万円を超える原因

電気代が1万円を超えてしまうのには、主に次の4つの原因が考えられます。

• 電気料金の高騰
• 家電の使い方が不適切
• 古い家電の使用
• ライフスタイルの変化

電気代が高くなる原因を特定できれば、効果的な対策を立てやすくなるでしょう。

ここからは、一人暮らしで電気代が1万円を超える4つの原因について解説します。

電気料金が高騰している

電気代が1万円を超える大きな原因の一つとして、近年の電気料金自体の高騰が挙げられます。

電気料金は、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金（再エネ賦課金）の影響を受けて変動します。

燃料費調整額とは、燃料価格の変動に応じて毎月調整される金額のことです。

一方で再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギーの普及を促進するための費用を指します。

近年、世界的な燃料価格の上昇により、燃料費調整額が高騰し、電気代を押し上げています。

また、再生可能エネルギーの普及に伴い、再エネ賦課金の負担も増加傾向です。

燃料費調整額や再エネ賦課金は、個人でコントロールできるものではないため、電気料金プランの見直しや節電の意識が重要になるでしょう。

家電の使い方が適切でない

日々の家電の使い方が、電気代を押し上げている可能性もある点に注意が必要です。

たとえば、エアコンの設定温度を過度に低くしたり高くしたりすると、多くの電力を消費します。

また、使用していない部屋の照明やテレビをつけっぱなしにする行為も、無駄な電力消費につながります。

冷蔵庫に物を詰め込みすぎたり、頻繁に開け閉めしたりすると、冷却効率を下げて電気代を上げる原因になりかねません。

加えて、待機電力にも注意しましょう。待機電力とは、家電製品を使用していない状態でも、コンセントに接続しているのみで消費される微量な電力です。

使用していない家電のプラグをコンセントに挿したままにしておくと、わずかですが電力を消費し続けます。

小さな積み重ねが、月々の電気代に影響を与えている可能性もあるため、家電の使い方を見直すことが大切です。

古い家電を使用している

長年使用している古い家電が、電気代を高くしている原因の可能性もあります。

家電製品の省エネ技術は年々進化しており、最新の家電は古いモデルと比較して消費電力が大幅に削減されています。

とくに冷蔵庫やエアコン、照明器具など、長時間使用する家電は、省エネ性能の違いが電気代に大きく影響する点に注意が必要です。

たとえば、10年以上前の冷蔵庫を最新の省エネモデルに買い替えるのみで、年間の電気代が数千円から1万円以上節約できるケースもあります。

家電の買い替えには初期費用がかかるものの、長期的に見れば電気代の節約につながり、結果的にお得になる可能性が高いでしょう。

もし古い家電を使い続けている場合は、買い替えを検討するのも一つの方法です。

ライフスタイルが変化した

引っ越しや転職、働き方の変化など、ライフスタイルの変化が電気代の増加につながることもあります。

たとえば、在宅勤務により自宅で過ごす時間が長くなると、パソコンや照明、冷暖房などの使用時間が増えることで、電気代も上がります。

また、新しい家電を購入したり、趣味で消費電力の大きい機器を使いはじめたりするのも、電気代が増える要因です。

一人暮らしをはじめた頃と比べて、生活スタイルが変化していないか振り返るとよいでしょう。

もしライフスタイルの変化が原因であれば、生活リズムに合わせた節電対策や料金プランの見直しが必要です。

一人暮らしで電気代を1万円以下にする節約術

電気代が1万円を超えている場合でも、諦める必要はありません。

日々の小さな工夫や見直しで、電気代を効果的に節約する方法は数多くあります。

具体的な節約術は、主に次のとおりです。

• 節電の意識を高める
• 断熱対策の徹底
• 契約アンペア数の見直し
• 省エネ家電への買い替え
• 電力会社の変更

ここからは、一人暮らしの電気代を1万円以下に抑えるための具体的な節約術を紹介します。

電気代が平均よりも高い方、少しでも毎月の出費を抑えたい方は、ぜひ実践してみてください。

節電の意識を高める

電気代を節約するための第一歩は、日々の生活の中で節電の意識を高めることです。

使用していない部屋の照明はこまめに消す、テレビを見ないときは主電源から切る、長時間使用しない家電はコンセントからプラグを抜くなど、基本的な行動を習慣づけましょう。

毎日の小さな積み重ねが、月々の電気代の削減につながります。

また、家族や友人と節電について話し合うことで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

無理なく続けられる範囲で、日々の生活の中に節電を取り入れてみてください。

断熱対策を徹底する

冷暖房の効率を高めることも、電気代節約の重要なポイントです。

とくに窓は熱の出入りが大きい場所であるため、断熱対策を施すことで冷暖房の効果を高め、消費電力を抑えられます。

具体的には、窓に断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンや断熱効果のあるカーテンを使用したりする方法があります。

また、ドアや窓の隙間を隙間テープで塞ぐことも有効です。

上記の対策により、夏は外からの熱気を遮断でき、冬は室内の暖かい空気を逃がしにくくなります。

結果として、エアコンの設定温度を控えめにしても快適に過ごせるようになり、電気代の節約につながるでしょう。

断熱対策は、快適な室温を保ちながら節電できる効果的な方法であるため、ぜひ実践してみてください。

契約アンペア数を見直す

電気の契約アンペア数を見直すことも、電気代節約につながる可能性があります。

アンペア数は、一度に使用できる電気の量を示しており、契約アンペア数が大きいほど基本料金も高くなります。

一人暮らしの場合、必要以上に大きなアンペア数で契約しているケースも少なくありません。

一人暮らしに適切なアンペア数は、20～30Aが目安とされています。

普段の生活で同時に使用する電化製品の数を考慮し、必要最低限のアンペア数に変えることで、毎月の基本料金を下げられるでしょう。

ただし、アンペア数を下げすぎると、ブレーカーが頻繁に落ちる可能性もあるため注意が必要です。

電力会社のWebサイトで適切なアンペア数の目安を確認したり、シミュレーションを利用したりして、自身のライフスタイルに適したアンペア数を選んでください。

省エネ家電に買い替える

古い家電を使用している場合は、省エネ性能の高い最新の家電に買い替えることが、長期的な電気代節約に効果的です。

近年の家電は省エネ技術が格段に進歩しており、消費電力が大幅に抑えられています。

とくに、冷蔵庫やエアコン、照明器具など、毎日長時間使用する家電は、買い替えによる節約効果が期待できます。

家電選びの際は「省エネ基準達成率」や「年間消費電力量」などの表示を確認し、より省エネ性能の高いモデルを選びましょう。

初期費用はかかるものの、毎月の電気代が安くなることで、数年で元が取れるケースも少なくありません。

長期的な視点で、家電の買い替えを検討してみる価値は十分にあるといえます。

電力会社を変える

2016年の電力自由化により、消費者は自由に電力会社や料金プランを選べるようになりました。

現在契約している電力会社やプランが、自身のライフスタイルに最適とは限りません。

より安い料金プランを提供している電力会社や、特定の時間帯の電気代が安くなるプラン、ポイントが貯まるプランなど、さまざまな選択肢があります。

電力会社のWebで料金シミュレーションをおこない、自身の電気使用状況に適した会社やプランを探してみましょう。

手続きはインターネットで簡単にできる場合が多く、切り替えることで年間数千円から数万円の節約につながるかもしれません。

電力会社の変更は、電気代を見直すうえで有効です。

一人暮らしの電気代節約におすすめの新電力会社3選

一人暮らしで電気代が1万円を超えている方、電気代を少しでも節約したい方は、次の3社がおすすめです。

• お得電力
• 市場電力
• のむシリカ電力

ここでは、上記3社の新電力会社について詳しく解説します。

電力会社の切り替えを検討している方は、自身のライフスタイルに適した電力会社を見つける参考にしてください。

お得電力

電気料金で悩んでいる方や、切り替えの手続きが面倒だと感じている方には、お得電力がおすすめです。

お得電力は、地域密着型の料金設定と豊富なプランが魅力の新電力サービスです。

小規模な設備運営で管理費や人件費などのコストを削減し、地域の大手電力会社と比べて経済的な料金を実現しています。

とくに注目すべきなのは、各地域の大手電力会社と遜色のない、多種多様なプランを提供している点です。

現在、大手電力会社と契約中の方であれば、お得電力に乗り換えることで、現状と同じようなプランを維持しながら、電気料金を節約できる可能性があります。

契約中の電力会社への連絡や工事、電気機器の交換などの煩雑な手続きは、基本的に不要です。

市場電力

市場電力は、市場連動型の料金システムを採用した新しい電力サービスです。

電力市場の価格変動に応じて電気料金が上下するため、電気の使い方を工夫すれば、電気代を賢く節約できる可能性があります。

また、市場電力は、切り替え手続きがスマートフォンから最短5分で完了する点も魅力です。

節電への意識が高い方や、面倒な切り替え手続きを負担に感じている方には、市場電力が最適な選択肢となるでしょう。

のむシリカ電力

のむシリカ電力は、霧島天然水「のむシリカ」が提供しています。

のむシリカ電力の大きな魅力は、新規契約時に霧島天然水「のむシリカ（500ml×24本）」が1箱、最初の特典として提供されることです。

また、契約更新時にも電気料金に応じたプレゼントがあるため、健康維持にも役立つでしょう。

加えて、のむシリカ電力は、各地の大手電力会社と比較して、電気料金がより経済的に設定されています。

電気代と日頃飲む水の費用をまとめて節約したい方、口にする水の品質を重視する方には、のむシリカ電力がおすすめです。

一人暮らしの電気代に関するよくある質問

電気代について調べていると、さまざまな疑問が浮かんでくる方も多いでしょう。

ここからは、一人暮らしの電気代に関するよくある質問を3つ紹介します。

一人暮らしの電気代に関して疑問や不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

一人暮らしで電気代8,000円はおかしい？

一人暮らしで電気代が月8,000円は、一概におかしいとはいえません。

一人暮らしの電気代の平均月額は、2022年以降で6,000円台後半ですが、あくまでも平均値です。

とくに夏場や冬場は、冷暖房器具の使用で電気代が高くなる傾向にあるため、8,000円であれば平均的な範囲内と考えられます。

また、在宅時間が長い方や使用している家電が多い方オール電化住宅に住んでいる場合も、電気代は高くなる傾向があります。

平均額はあくまで目安として捉え、自身のライフスタイルや季節要因を考慮して判断しましょう。

一人暮らしの水道光熱費の平均は？

水道光熱費とは、水道代、電気代、ガス代など、生活に必要なエネルギーの使用にかかる費用の総称を指します。

総務省統計局の「家計調査」によると、過去6年における一人暮らしの水道光熱費の平均額は次のとおりです。

年度	平均月額
2019年	11,652円
2020年	11,686円
2021年	11,383円
2022年	13,098円
2023年	13,045円
2024年	12,816円

上記の金額はあくまでも目安であり、地域や季節、ライフスタイルにより大きく変動します。

自身の水道光熱費が平均と比べてどうかを確認し、もし高い場合は電気代のみでなく、ガス代や水道代の節約も検討してみましょう。

ガス・水道代の節約方法は？

ガス代と水道代も、日々の工夫で節約が可能です。

	節約方法の例
ガス代	・お風呂のお湯の温度設定を見直す ・追い焚きの回数を減らす ・シャワー時間の短縮 ・調理の際は鍋に蓋をする
水道代	・シャワーの時間の短縮 ・節水シャワーヘッドへの交換 ・歯磨きや洗顔の際に水を出しっぱなしにしない ・食器洗いの際はため洗いをする

小さな積み重ねが、月々のガス代や水道代の削減につながります。

電気代と合わせて、ガス代や水道代の節約にも取り組むことで、水道光熱費全体を効果的に抑えられるでしょう。

まとめ

本記事では、一人暮らしの電気代の平均を紹介したうえで、月々1万円は高いのかどうかを解説しました。

一人暮らしの電気代が1万円を超えるのは、決して珍しいことではありません。

電気代が高くなるのには、電気料金の高騰やライフスタイルの変化など、さまざまな原因が関係しています。

しかし、自身の電気代の状況を把握し、原因に合わせた対策を講じることで、電気代を抑えることは十分に可能です。

家電の使い方を見直したり、断熱対策を施したり、契約アンペア数や電力会社を変更したりするなど、できることから節約術を試してみてください。

電力会社の切り替えを検討している方には、本記事で紹介した新電力会社3社がおすすめです。

一人暮らしで電気代の高さが気になる方は、まずは電力会社やプランを見直し、無理なく続けられる節電方法を見つけて、電気代を節約しましょう。

＜参考＞
お得電力
市場電力
のむシリカ電力