電気代の計算基準としてよく使われる「1kWh」ですが、実際の単価や家電ごとのコストは意外と知られていません。
請求書を見て「なぜこんなに高いのか」「エアコン1時間でいくらなのか」と疑問を持つ方も少なくないでしょう。
結論として、目安単価は31円(税込)ですが、地域やプランによって実際のコストは大きく異なります。
この記事では、1kWhの正確な定義や計算方法、主要家電の電気代目安について解説します。
正しい知識を身につけ、自宅の電気代が高い原因や、効果的な節約方法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
1kWhの電気代はいくら?目安単価と相場

電気代の明細を見て「1kWhあたりの単価は結局いくらなのだろう」と、疑問を抱いたことがある方も多いでしょう。
家電カタログに記載されている電気代の目安と、実際に請求される単価には違いがあります。
ここでは、電気代計算の基準となる目安単価や、使用量に応じて単価が変わる仕組みについて解説します。
電気代の計算に使う目安単価は31円
家電製品のカタログや広告で目にする電気代は、ある一定の基準に基づいて計算されています。
この基準となるのが、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている「31円/kWh(税込)」という単価です。
これはあくまで全国平均などを基にした目安であり、実際の電気代はこの通りになるとは限りません。
家庭で契約している電力会社やプラン、住まいの地域によって、1kWhあたりの単価は異なります。
しかし、家電の省エネ性能を比較したり、おおよその電気代を把握したりするうえでは、この31円という数字が計算の便利な基準となります。
まずはこの数字を使用し、身近な家電のコストをイメージしてみるとよいでしょう。
使うほど単価が上がる段階料金制とは
日本の多くの電力会社が提供している一般的なプラン(従量電灯プラン)では、電気を使えば使うほど単価が高くなる「3段階料金制」が採用されています。
3段階料金制の仕組み
- 第1段階料金:生活に最低限必要な電気使用量(単価は低め)
- 第2段階料金:平均的な家庭の電気使用量(単価は標準的)
- 第3段階料金:平均を超える電気使用量(単価は高め)
例:東京電力エナジーパートナー 従量電灯B
- 第1段階(〜120kWh):29.80円/kWh
- 第2段階(120kWh〜300kWh):36.40円/kWh
- 第3段階(300kWh〜):40.49円/kWh
※上記はあくまで目安であり、燃料費調整額等により変動します。
このように、使用量が増えるにつれて1kWhあたりの価格が段階的に上昇します。
そのため、電気の使用量が多い家庭ほど、高い単価で電気を購入していることになります。
自宅の電気代が高いと感じる場合、この第3段階料金まで到達している可能性が高いといえるでしょう。

1kWhの電気でできることの具体例
1kWhという単位は、実際の生活ではどのくらいの電力量に相当するのでしょうか。
31円という目安単価で考えたとき、1kWhで使える家電のイメージを持つと、節電の意識もしやすくなります。
1kWhで使用できる目安
- 6畳用エアコンの冷房:約2時間から3時間
- スマートフォンの充電:約70回分
- LED電球(60W相当):約100時間以上
このように、消費電力の小さなLED電球であれば長時間使用できますが、消費電力の大きなエアコンなどは数時間で1kWhに達します。
普段使用している家電がどのくらいのペースで電気を消費しているかを知ることは、賢く電気代を管理する第一歩です。
家電別1kWh電気代の計算方法と早見表

消費電力(W)がわかれば、簡単な計算式で電気代を算出できます。
ここでは、基本的な計算方法と主要家電のコスト目安、そして請求書から自身の正確な単価を確認する方法を紹介します。
消費電力(W)から電気代を計算する式
家電の電気代は、その製品の消費電力と使用時間、そして電気料金単価を掛け合わせることで計算できます。
消費電力(kW)× 使用時間(h)× 料金単価(円/kWh)
この計算をおこなう際、注意が必要なのが単位の換算です。
多くの家電製品には消費電力が「W(ワット)」で記載されていますが、計算式では「kW(キロワット)」を使います。
1000Wが1kWに相当するため、たとえば1000Wのドライヤーであれば1kW、500Wの電子レンジであれば0.5kWとして計算します。
これに目安単価の31円を掛けることで、おおよその電気代が算出できます。

【一覧表】エアコンやドライヤーの電気代目安
主要な家電製品を1時間使用した場合の電気代がどのくらいになるのか、目安単価31円/kWhを用いて計算しました。
製品の機種や設定によって消費電力は異なりますが、参考として確認してください。
1時間あたりの電気代目安
- エアコン(冷房):約20円から30円程度
- ドライヤー(1200W):約37.2円
- 液晶テレビ(40V型):約2円から3円
- 電子レンジ(600W加熱時):約31円(実質加熱時間のみ)
- 冷蔵庫:約0.8円から1.5円(24時間稼働の平均)
エアコンや冷蔵庫は室温や外気温の影響を大きく受けます。
また、ドライヤーや電子レンジのように短時間で大きなパワーを使用する家電は、使用時間は短いものの瞬間的なコストは高くなる傾向があります。
世帯人数別の平均電気代(目安)
総務省統計局の「家計調査(2023年)」等のデータを参考に、世帯人数別の平均的な電気代を把握しておきましょう。
| 世帯人数 | 月平均電気代(円) |
|---|---|
| 1人世帯 | 6,756円 |
| 2人世帯 | 10,878円 |
| 3人世帯 | 12,651円 |
| 4人世帯 | 12,805円 |
| 5人世帯 | 14,413円 |
| 6人世帯 | 16,995円 |
※家計調査 家計収支編 二人以上の世帯(2024年度)
自宅の検針票と比較して大幅に高い場合は、単価の見直しが効果的かもしれません。
請求書から自宅の平均単価を確認する方法
より正確に自宅の電気代単価を知りたい場合は、毎月の検針票やWeb明細を確認するのが確実です。
請求金額の合計をその月の使用電力量(kWh)で割ると、簡単に自宅の平均単価を計算できます。
請求金額(円)÷ 月間使用量(kWh)= 実質単価(円/kWh)
この方法で算出された単価には、基本料金や燃料費調整額、再エネ賦課金など、すべてのコストが含まれています。
そのため、単なる電力量料金のみでなく、実際に支払っている「電気のトータルコスト」としての単価を把握できます。
電気料金の内訳と単価が高くなる原因

電気代は、単に電気の使用量のみで決まるわけではありません。
基本料金や調整額など、複数の要素が組み合わさって請求額が決定されます。
ここでは、電気料金を構成する4つの要素と、地域や季節、情勢によって単価が変動する理由について詳しく解説します。
電気代は基本料金と3つの項目で決まる
毎月の電気代は、大きく分けて「基本料金」と、使用量に応じて変動する3つの項目の合計で構成されています。
電気料金の構成要素
- 基本料金:契約アンペア数などに応じて毎月固定で支払う料金
- 電力量料金:使用した電気量(kWh)に応じて計算される料金
- 燃料費調整額:原油や石炭などの燃料価格変動を反映した料金
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金:再エネ普及のために全国一律で負担する料金
私たちが普段「1kWhの単価」として意識するのは電力量料金ですが、実際にはこれに燃料費調整額と再エネ賦課金が加算されます。
つまり、1kWhあたりの支払い額は、これら3つの要素の合計によって決まっているのです。

地域や季節によって単価が変わる理由
電気の価格は全国一律ではありません。
電力会社が管轄する地域によって発電所の種類や送電コストが異なるため、基準となる単価にも差があります。
たとえば、北海道電力エリアは比較的単価が高く、北陸電力エリアは安めに設定されているといった傾向があります。
また、季節も単価に影響を与える要因の一つです。
一部の電力会社やプランでは、冷房需要が高まり電力供給が厳しくなる夏場(7月から9月頃)に、通常よりも高い「夏季料金」を設定している場合があります。
このようなプランを契約している場合、夏は請求額が高くなりやすいため注意が必要です。
無視できない再エネ賦課金と燃料費調整額
電気代が高騰する主な原因として、近年注目されているのが「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」です。
再エネ賦課金は年度ごとに国が単価を定めており、全国すべての利用者が同額を負担します。
一方、燃料費調整額は火力発電の燃料価格や為替レートの影響を受けて毎月変動する料金です。
燃料価格が高騰するとこの調整額がプラスになり、電気代を押し上げる要因となります。
反対に燃料価格が安ければマイナス調整となり、電気代が安くなることもあります。
これらの調整額や賦課金は、電力会社の努力だけではコントロールしにくい部分です。
しかし、契約する電力会社によっては独自の調整額を設けている場合もあるため、仕組みを理解しておくことは大切です。

1kWhを減らす節電と単価を下げる見直し

電気代を安くするためには、「使う量(kWh)を減らす」か「単価(円)を下げる」かの2つのアプローチがあります。
まずは手軽にできる節電方法から見直し、それでも限界がある場合の対策についても考えてみましょう。
ここでは、具体的な節電テクニックと、電力会社の切り替えによる効果について解説します。
今日からできる家電の節電テクニック
1kWhの消費を減らすためには、家庭での消費電力が大きいエアコンや冷蔵庫の使い方を見直すのが効果的です。
少しの工夫で無駄な電力をカットできます。
主な節電アクション
- エアコン:フィルターをこまめに掃除し、冷房設定温度を1度上げる
- 冷蔵庫:食品を詰め込みすぎず、冷気の循環をよくする
- テレビ:省エネモードを活用し、画面の明るさを調整
- 照明:不要な照明はこまめに消し、LED電球へ交換
これらの対策は、無理のない範囲で継続することが重要です。
とくにエアコンのフィルター掃除は、効き目がよくなるのみでなく電気代削減にも直結するため、定期的におこなうことをおすすめします。
使用量を減らす努力には限界がある
節電は大切ですが、我慢を重ねて使用量を減らすことには限界があります。
とくに真夏や真冬の厳しい気候の中では、健康を守るためにエアコンなどの空調家電は欠かせません。
無理に電気を消した結果、体調を崩しては本末転倒です。
また、生活に必要な家電製品の数は年々増えており、極端に使用量を減らすことは生活の質を下げることにもつながりかねません。
日々の節電努力で数kWh減らすことはできても、大幅なコストダウンを実現するのは難しいのが現実です。
ストレスを感じずに電気代を抑えるには、別の視点からのアプローチも必要になります。
根本解決には電力会社の切り替えが有効
使用量(kWh)を減らすのが難しい場合、最も効果的な解決策は「1kWhあたりの単価」そのものを下げることです。
契約している電力会社やプランを見直し、基本料金や従量料金が安い会社に切り替えることで、これまで通りの生活スタイルを変えることなく、自動的に電気代を削減できます。
電力自由化以降、多くの新電力が参入し、大手電力会社よりも割安な料金設定を提示している会社が増えています。
一度手続きを済ませれば、その後は安い単価で電気を使用できるため、固定費削減の効果が長く続くのが大きなメリットです。
節電に限界を感じている方は、電力会社の切り替えを検討してみるとよいでしょう。
【おすすめ】1kWh単価を確実に下げるなら「お得電力」
電力会社の切り替えを検討する際、複雑なプラン比較に迷うこともあるでしょう。
シンプルかつ確実に単価を下げたい方には、株式会社Qvouが運営する「お得電力」が有力な選択肢となります。
ここでは、お得電力の具体的な料金メリットや、地域別の節約効果について詳しく紹介します。
大手電力会社より基本料金も単価も安い
お得電力の最大の特徴は、料金体系のシンプルさと安さです。
各地域の地域電力会社(東京電力や関西電力など)の従量電灯プランと比較して、基本料金と電力量料金の両方が一律で安く設定されています。
具体的には、大手電力会社の標準的なプランよりも、基本料金と電力量料金の両方が約3%安くなる料金設定となっています。
使用量が少ない家庭でも多い家庭でも、単価そのものが安いため、メリットを受けやすい仕組みです。
「切り替えたのに高くつくかもしれない」という不安を解消し、確実に電気代を抑えたい方に適したプランといえます。
【地域別】年間でどれくらい安くなる?
実際にお得電力に切り替えた場合、どれくらいの節約効果が期待できるのでしょうか。
地域や世帯人数ごとの試算データをもとに、具体的な削減額を見てみましょう。
エリア別年間削減額の目安
- 北海道エリア(2から3人世帯):年間約5,713円
- 東京エリア(2から3人世帯):年間約4,811円
- 関西エリア(4から6人世帯):年間約5,661円
- 九州エリア(4から6人世帯):年間約5,832円
北海道から九州まで全国(離島を除く)の幅広いエリアで、年間数千円規模の節約が見込めます。
とくに電気使用量が多いファミリー世帯や、冬場の暖房費がかさむ地域では、より大きな削減効果が期待できるでしょう。
Web完結で解約手続きも不要
電力会社の切り替えには面倒な手続きが必要だと思われがちですが、お得電力ならWeb上で簡単に申し込みが完結します。
必要なものは、現在契約している電力会社の検針票(お客様番号などがわかるもの)のみです。
申し込みフォームに必要な情報を入力すれば、現在契約中の電力会社への解約連絡も不要で、自動的に切り替え手続きが進みます。
また運営会社の株式会社Qvouは、2025年時点で創業40年の歴史を持つ企業であり、太陽光発電事業なども手掛けているため、サービスの信頼性も十分です。
手軽かつ安心して電気代の見直しができる環境が整っています。

1kWhの電気代に関するよくある質問

最後に、1kWhの電気代や料金プランについて、よく寄せられる質問に回答します。
1人暮らしの電気代平均はいくらですか?
総務省の家計調査(2024年)によると、単身世帯(1人暮らし)の1か月あたりの平均電気代は約6,756円です。
ただし、これはあくまで年間を通した平均額です。
エアコンの使用が増える夏や冬は高くなりやすく、春や秋は安くなる傾向があります。
また、オール電化物件に住んでいる場合や、在宅時間が長い場合は、これよりも高くなることが一般的です。
自身の電気代と比較する際の目安として参考にしてください。
市場連動型プランは安くなりますか?
市場連動型プランは、日本卸電力取引所(JEPX)での取引価格に連動して、30分ごとに電気料金単価が変動するプランです。
このプランのメリットは、太陽光発電の供給が増える昼間などに市場価格が下がると、電気代が非常に安くなる可能性がある点です。
一方、夏や冬の夕方など電力需要が逼迫する時間帯には、市場価格が高騰し、電気代が跳ね上がるリスクもあります。
安く利用するためには、市場価格が安い時間帯を狙って電気を使う「ピークシフト」などの工夫が必要です。
電気の使い方をコントロールできる方にはメリットがありますが、そうでない場合は料金が不安定になる可能性があるため注意が必要です。
深夜に電気代が安くなるプランとは?
深夜電力プランやオール電化向けプランと呼ばれるものは、夜間(たとえば午後11時から翌朝7時など)の1kWh単価が割安に設定されているプランです。
夜間に電気温水器でお湯を沸かしたり、洗濯乾燥機を回したりする家庭では大きな節約効果があります。
しかし、その分、昼間の単価が標準的なプランよりも割高に設定されていることが一般的です。
日中家にいることが多い家庭や、昼間にエアコンを長時間使うライフスタイルの場合、かえって電気代が高くなることもあるため、自身の生活リズムに合わせて選ぶことが重要です。

まとめ

本記事では、1kWhの電気代について、目安単価や計算方法、料金の仕組みを中心に解説しました。
電気代計算の目安は31円/kWhですが、実際の請求額は基本料金や燃料費調整額、再エネ賦課金なども加算されるため変動します。
また、地域や電力会社によっても単価設定に差があることを理解しておくことが大切です。
使用量を減らす節電には限界があるため、根本的に電気代を抑えるには、単価そのものが安い電力会社への切り替えが有効な手段となります。
1kWhの価値や仕組みを正しく理解し、家庭に最適なプランを選ぶ参考にしてください。
<参考>
お得電力




