東京電力のスタンダードSは、ポイント還元などが魅力の新しい料金プランです。
しかし、従来の従量電灯Bとの違いや、切り替えることで電気代が高くなるリスクはないかと疑問を持つ方も少なくありません。
結論として、スタンダードSは特典がある反面、燃料費調整額の上限がないというデメリットに注意が必要です。
本記事では、2つのプランの料金構造の違いや一人暮らしでの損益分岐点、さらにリスクを避けて電気代を安くする方法について解説します。
正しい知識を身につけ、自身のライフスタイルに最適なプランを選べるようになりたい方は、ぜひ参考にしてください。
スタンダードSと従量電灯Bの決定的な違いとは?結論と選び方

スタンダードSと従量電灯Bの最大の違いは、燃料費調整額に上限が設けられているかどうかという点です。
スタンダードSはポイント還元などの特典がある一方で、燃料価格が高騰した際に電気代が高くなるリスクを含んでいます。
ここからは、それぞれのプランの特徴や選び方について詳しく解説します。
スタンダードSと従量電灯Bの比較一覧表(メリット・デメリット)
東京電力エナジーパートナーの定義によると、スタンダードSは電力自由化以降に新設された「自由料金プラン」、従量電灯Bはそれ以前からある「規制料金プラン」に分類されます。
【2つのプランの主な違い】
- 燃料費調整額の上限有無
- ポイント還元の有無
- 新規加入のしやすさ
燃料費調整額の上限とは、原油やLNGなどの燃料価格が上昇した際、電気代への転嫁を一定額でストップする仕組みのことです。
従量電灯Bにはこの上限がありますが、スタンダードSにはありません。
そのため、燃料価格が安定している時期はポイント還元の恩恵を受けられるスタンダードSが有利ですが、燃料価格が高騰する局面では、上限のある従量電灯Bの方が電気代を安く抑えられる傾向にあります。
どちらが得になるかは、その時々の世界情勢や燃料価格に左右されるのが実情です。
さらに詳しく比較できるよう、具体的な構造を次の表にまとめました。
| 区分 | 従量電灯B | スタンダードS |
|---|---|---|
| 基本料金 | 10A〜60A | 10A〜60A(同額) |
| 電力量料金 | 3段階設定 | 3段階設定(同額水準) |
| 燃料費調整額 | 上限あり | 上限なし |
| ポイント | なし | あり |
※出典:スタンダードプラン(関東)|東京電力エナジーパートナー株式会社
基本料金や電力量料金の設定はほぼ同じですが、燃料費調整額の上限の有無が決定的な違いとなります。
どちらを選ぶべき?ライフスタイル別のおすすめプラン診断
自身のライフスタイルやリスクへの考え方によって、適したプランは異なります。
総務省統計局の家計調査データなどを参考にすると、使用量や世帯人数に応じた傾向が見えてきます。
【プラン選びの判断基準】
- 一人暮らしや使用量が少ない世帯:従量電灯B
- ファミリーや使用量が多い世帯:スタンダードS
一人暮らしなどで電気使用量が少ない場合、基本料金や電力量料金の差額によるメリットは限定的です。
そのため、燃料費高騰時のリスクを避けられる従量電灯Bを選ぶのが無難といえるでしょう。
一方、ファミリー世帯で使用量が多い場合は、スタンダードSのポイント還元などの恩恵を受けやすくなります。
ただし、使用量が多い分、燃料費調整単価が上がった際の影響額も大きくなるため注意が必要です。
【重要】スタンダードSの「燃料費調整額の上限撤廃」というデメリット

スタンダードSを検討するうえで避けて通れないのが、燃料費調整額の上限撤廃というデメリットです。
これは、毎月の電気代に含まれる燃料費調整額という項目にかかわる重要な変更点です。
従量電灯Bには法的な上限が設定されていますが、スタンダードSにはありません。
つまり、燃料価格が高騰すればするほど、スタンダードSの電気代は上限なく値上がりする可能性があるということです。
実際にどのような影響があるのか、詳しく見ていきましょう。
燃料費調整額の仕組みと上限撤廃が家計に与える影響
燃料費調整額とは、原油やLNG、石炭などの燃料価格の変動を、毎月の電気料金に反映させるための仕組みです。
すべての利用者が負担するコストですが、その計算方法にはプランによる違いがあります。
【上限撤廃が家計に及ぼすリスク】
- 請求額が青天井になる可能性
- 家計管理が予測しにくくなる
- ポイント還元分が相殺される
資源エネルギー庁の資料でも示されている通り、過去の燃料価格高騰時には、上限のないプランの調整単価が大きく跳ね上がった事例があります。
従量電灯Bであれば、基準価格の1.5倍までという上限で値上がりが止まりますが、スタンダードSはそのブレーキが効きません。
毎月の検針票やWeb明細で「燃料費調整額」の項目を確認し、単価がどのように推移しているかを把握しておくことが重要です。
出典:燃料費調整制度とは|東京電力エナジーパートナー株式会社
過去の事例から学ぶプラン変更で損をするケース
実際に世界情勢の変化により燃料価格が高騰した際、自由料金プランを利用していた家庭の電気代が、規制料金プランの家庭よりも高額になる逆転現象が発生しました。
これは決して稀なケースではなく、燃料輸入国である日本では常に起こりうるリスクです。
【プラン変更で損をするパターン】
- 燃料費が高騰し上限を超えた場合
- 還元ポイント以上に電気代が上がった場合
- キャンペーンにつられて安易に変更した場合
スタンダードSに切り替えてポイントが貯まるようになったとしても、燃料費調整額の上昇分が上回れば、結果として支出は増えます。
目先の特典のみでなく、長期的なリスクも考慮して判断することが大切です。
料金シミュレーション:一人暮らしからファミリーまで徹底比較

ここでは、東京電力エリア内でスタンダードSと従量電灯Bを利用した場合の料金をシミュレーションします。
具体的な使用量モデルを用いて、それぞれの料金差を見ていきましょう。
【一人暮らし・30A】スタンダードSと従量電灯Bの料金差
東京電力のスタンダードSと従量電灯Bは同じ料金設定のため、基本料金や電力量料金単価の差はありません。
【一人暮らし世帯での比較ポイント】
- リスクを取るメリットが薄い
- 政府支援の影響は同等
スタンダードSに燃料費調整額の上限がないことを踏まえると、将来的な高騰リスクを負ってまでプランを変更するメリットは薄いといえます。
一人暮らしの場合は、安定性を重視して従量電灯Bを維持するか、あるいは基本料金自体が安くなる新電力を検討する方が合理的です。
【ファミリー・40A〜60A】使用量が多い家庭での損益分岐点
次に、契約アンペア40Aから60A、月間使用量350kWhから450kWh程度のファミリー世帯を想定します。
【ファミリー世帯での比較ポイント】
- 燃料費調整額の影響が増大
- ポイント還元の総額が増える
使用量が多いファミリー世帯の場合、ポイント還元の恩恵を受けやすくなります。
しかし、燃料費調整額が上限を超えて高騰した場合、そのメリットは一気に消失し、逆に数千円から数万円単位で割高になるリスクも潜んでいます。
使用量が多い家庭こそ、特典のメリットのみでなく、調整額のリスクヘッジを慎重に考える必要があります。
【解決策】燃料費調整額のリスクを避けつつ電気代を安くする方法

スタンダードSへの切り替えを迷う最大の理由は、「上限撤廃リスク」と「結局どちらが得かわかりにくい」という点でしょう。
しかし、選択肢を東京電力のプランのみに絞る必要はありません。
ここでは、安心して利用できる「新電力」という選択肢について解説します。
TEPCO以外の選択肢「新電力」なら基本料金と従量料金を下げられる
新電力とは、電力自由化以降に参入した小売電気事業者のことです。
「新電力は怪しい」「停電が増えるのでは」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、電気の品質や信頼性は大手電力会社と全く変わりません。
【新電力を選ぶメリット】
- 送配電網は大手と同じで品質が変わらない
- 独自の料金設定で安くなる可能性がある
- 政府の電気代補助も同様に受けられる
経済産業省資源エネルギー庁の説明にもある通り、どの会社と契約しても電気を届ける送配電網は地域の大手電力会社が管理しています。
そのため、新電力に切り替えても停電しやすくなることはありません。
また、2026年1月から実施される政府の電気・ガス料金支援(値引き)も、登録された新電力であれば同様に適用されます。
つまり、割引条件が同じであれば、元の単価が安い会社を選ぶ方が、最終的な支払額を抑えられるのです。
賢い選び方は「上限リスクなし」+「一律で単価が安い」プラン
新電力の中には、スタンダードSのように燃料費調整額の上限がないプランや、市場価格に連動して料金が激しく変動するプランもあります。
リスクを避けて節約するためには、プラン選びが重要です。
【失敗しないプラン選びの条件】
- 市場連動型ではないこと
- 基本料金と従量料金が一律で安いこと
- 複雑な条件なしで割引されること
おすすめなのは、大手電力会社の従量電灯Bと同じような料金体系でありながら、単価設定のみが一律で安くなっているプランです。
これなら、難しいシミュレーションや市場価格のチェックをする必要がなく、契約するのみで確実に節約効果を得られます。
次に紹介する「東京お得電力」は、まさにこの条件を満たすサービスです。
東京電力エリアなら「東京お得電力」への切り替えがおすすめ
東京電力エリア在住で、リスクなく電気代を下げたい方には「東京お得電力」への切り替えが適しています。
東京お得電力は、基本料金と電力量料金が東京電力の従量電灯Bと比較して一律でお得になるように設定されています。
スタンダードSで懸念されるような複雑なリスクがなく、手続きも簡単です。
その具体的なメリットについて解説します。
東京電力(従量電灯B)と比較して年間約⚪︎⚪︎円もお得になる可能性
東京お得電力の最大の特徴は、シンプルに電気代が安くなる点です。
公式サイトによると、東京電力の従量電灯Bから切り替えた場合、次のような削減効果が見込まれます。
| 世帯人数 | 年間削減額(約) | 5年間削減額(約) |
|---|---|---|
| 1人世帯 | 2,665円 | 13,324円 |
| 2〜3人世帯 | 4,811円 | 24,055円 |
| 4〜6人世帯 | 8,553円 | 42,766円 |
たとえば、4人以上の世帯で5年間利用し続けた場合、約42,766円もの節約につながる計算です。
スタンダードSと比較しても、基本料金や従量料金のベース自体が安く設定されているため、燃料費調整額のリスクを負うことなく、確実なメリットを享受できます。
運営会社は創業40年の実績!信頼性とサポート体制について解説
新電力を選ぶ際に気になるポイントが、企業の信頼性です。
東京お得電力を運営する株式会社Qvouは、創業40年以上の歴史を持つ企業です。
【運営会社の信頼性ポイント】
- 創業40年の安定した経営基盤
- 累計1億本突破の「のむシリカ」販売元
- 充実したカスタマーサポート体制
新電力の中には事業撤退や倒産する企業もありますが、株式会社Qvouは多角的な事業展開をおこなっており、経営基盤が強固です。
突然のサービス停止などのリスクが極めて低く、安心して契約を継続できます。
また、電話での問い合わせ窓口も設置されており、万が一の際のサポート体制も整っています。
よくある質問(FAQ):スタンダードSや契約変更に関する疑問

最後に、スタンダードSや契約変更に関してよく寄せられる疑問に回答します。
Q. スタンダードSに契約期間の縛りや解約金はありますか?
基本的に、東京電力のスタンダードSには契約期間の縛りや解約金はありません。
ただし、加入時に特定のキャンペーンなどを利用している場合は、例外的に条件が設けられている可能性があります。
【解約金に関する比較】
- スタンダードS:原則なし
- お得電力:解約事務手数料3,300円(税込)
一方、東京お得電力などの新電力では、解約時に事務手数料が発生する場合があります。
しかし、毎月の電気代削減額を考慮すれば、数か月から1年程度の利用で手数料分を回収できるケースが多く、トータルで見ればメリットの方が大きくなることが一般的です。
TEPCOの供給約款や各社の重要事項説明書を確認し、納得したうえで契約することをおすすめします。
Q. 引っ越し先で最初から「お得電力」を契約できますか?
新電力の多くは、まず地域の大手電力会社(東京電力など)と契約し、お客様番号などが発行されたあとに切り替え手続きをおこなう流れが一般的です。
【引っ越し時のスムーズな手順】
- 東京電力の従量電灯Bで契約開始
- 初回の検針票またはWeb明細を受け取る
- お客様番号を元にお得電力へ申し込む
この手順を踏むことで、入居日から確実に電気を使用しつつ、最初の検針以降は安価な新電力プランに移行できます。
これが、リスクを最小限に抑えながら最も効率よく電気代を節約できる方法といえるでしょう。
まとめ

本記事では、東京電力のスタンダードSと従量電灯Bの違いや、それぞれのメリット、デメリットについて解説しました。
スタンダードSはポイント還元などの特典がありますが、燃料費調整額の上限がないため、燃料価格高騰時に電気代が青天井になるリスクがあります。
電気代を確実に抑えたい場合は、基本料金や従量料金が一律で安い新電力への切り替えも有効な選択肢です。
自身の生活スタイルやリスク許容度に合わせて、最適なプランを選んでください。
まずは現在の電気代と比較して、どれだけ安くなるかチェックしてみてはいかがでしょうか。
<参考>
お得電力




