夏の電気代を賢く節約したいと考え、サーキュレーターや扇風機を検討している方は多いでしょう。
しかし、両者の違いやどちらが自身の生活に合うのかわからない方もいるかもしれません。。
結論からいうと、電気代の安さだけで選ぶと後悔する可能性があるため、両方の特性を理解し、エアコンと併用すると電気代を節約できます。
本記事では、空気の循環が節電につながる仕組みや、サーキュレーターと扇風機の電気代や性能の具体的な違い、年間を通して実践できる節電効果の高い使い方まで、データを基に詳しく解説します。
【結論】サーキュレーターと扇風機で電気代が安いのはサーキュレーター

単純な電気代の比較では、一般的にサーキュレーターの方が安い傾向にあります。
しかし、その差はわずかであり、電気代の安さだけで選んでしまうと、期待した効果が得られず後悔する可能性があります。
ここでは具体的な電気代を紹介しつつ、なぜ安さだけで選ぶべきではないのか、理由を解説します。
1時間あたりの電気代を比較
サーキュレーターと扇風機の電気代は、モーターの種類と消費電力により決定します。
電気代は「消費電力(kW)× 使用時間(h)× 1kWhあたりの電気料金単価」で計算できます。
1時間あたりの電気代比較(目安)
種類 | モーター | 消費電力(目安) | 1時間あたりの電気代(目安) |
---|---|---|---|
サーキュレーター | DCモーター | 2W〜25W | 約0.06円〜0.78円 |
サーキュレーター | ACモーター | 20W〜40W | 約0.06円約0.62円〜1.24円 |
扇風機 | DCモーター | 2W〜20W | 約0.06円〜0.62円 |
扇風機 | ACモーター | 30W〜50W | 約0.93円〜1.55円 |
表を見ると、パワフルな分、消費電力が大きいとされるサーキュレーターの方が、全体的に電気代は安い傾向です。
とくに近年主流の「DCモーター」を搭載した製品は、消費電力を大幅に抑えられるため、省エネ性能が高いといえるでしょう。
24時間つけっぱなしの場合の電気代
1時間あたりの電気代はごくわずかですが、長時間つけっぱなしにした場合はどうでしょうか。
仮に消費電力が30Wの製品を24時間、1か月間使用し続けた場合、1日の電気代は「0.03kW × 24時間 × 31円/kWh」で約22.3円です。
1か月間(30日)使い続けると、約669円となります。そのため、つけっぱなしにしても電気代は月々数百円程度に収まります。
エアコンの設定温度を1℃変えた場合の節約効果(約10%〜13%)と比較すると、非常に小さいといえます。
つまり、電気代を本格的に節約したい場合、機器単体の料金差よりも、エアコンと併用するときの効果的な「使い方」の方がはるかに重要です。
電気代の安さだけで選ぶのはおすすめしない
サーキュレーターと扇風機の電気代には、大きな差はないことがわかりました。
両者は見た目が似ているだけで、「役割」や「風の質」が全く異なる家電製品です。
それぞれの本来の目的を理解せずに使用すると、期待した涼しさが得られなかったり、電気を無駄にしてしまったりする可能性があります。
後悔のない製品選びのためには、まず両者の根本的な違いを理解しましょう。
電気代だけじゃない!後悔しないために知るべき5つの決定的な違い

サーキュレーターと扇風機を選ぶうえで、まずはそれぞれの特性を理解しましょう。
ここでは、後悔しない製品選びのために知るべき5つの違いを詳しく解説します。
【違い1】風の質:直線的でパワフルな風と広範囲でやさしい風
サーキュレーターと扇風機の最も大きな違いは「風の質」にあります。
サーキュレーターは、ジェットエンジンの技術を応用して設計されており、竜巻のように直進的でパワフルな風を、遠くまで届けることを得意としています。これは空気を効率よく循環させるための仕組みです。
一方、扇風機は、肌に心地よい、やさしく広範囲に広がる風を生み出すように設計されています。
人に直接風を当てて、体感温度を下げることを主な目的としているため、羽根の形状やガードの構造が工夫されています。
【違い2】用途:空気を循環させるサーキュレーターと人が涼むための扇風機
それぞれの得意な用途も根本的に異なります。
サーキュレーターの主な役割は、人に風を当てることではなく「室内の空気を循環させる」ことです。
冷暖房使用時に部屋の隅々まで空気を動かし、室内の温度ムラをなくすことで、快適な空間を作り出します。
対して扇風機は、人が直接風を浴びて「涼む」ことを目的としています。お風呂上がりや帰宅時に、火照った体の体温を効率よく下げるのに適しています。
【違い3】機能:真上も向けるサーキュレーターと左右の首振りが得意な扇風機
機能面では「首の可動域」に大きな違いが見られます。
サーキュレーターは、空気循環のために天井や壁に向けて風を送る必要があるため、本体を真上に向けられる製品が一般的です。
夏場の冷房効率を上げるだけでなく、冬場の暖房効率を向上させるなど、一年中活用できます。
一方、扇風機は、広範囲にいる方へ風を送ることを想定しているため、左右の首振り機能のあるモデルが一般的です。
リビングなどで複数人が涼むシーンに適しているといえるでしょう。
【違い4】静音性:一般的に扇風機の方が静か
運転音の大きさも、選ぶうえで重要なポイントです。
一般的に、パワフルな風を送り出すサーキュレーターは、扇風機と比較して運転音が大きい傾向にあります。
運転音の大きさはdB(デシベル)の単位で示され、30dBで「郊外の深夜」、40dBで「図書館内」程度の静かさとされています。
就寝時に使用する場合や、静かな環境で過ごしたい方は、運転音に注意が必要です。
近年は、静音性に優れたDCモーターを搭載したモデルも増えていますが、購入前には製品仕様を確認しましょう。
【違い5】本体価格:高機能なモデルほど価格が上がる
本体の価格は、搭載されているモーターや機能によって大きく異なります。
一般的に、シンプルな機能で運転音が大きい傾向にある「ACモーター」搭載モデルは比較的安価です。
一方、きめ細かな風量調整が可能で、静音性や省エネ性能に優れる「DCモーター」搭載モデルは高価になる傾向があります。
扇風機、サーキュレーターともに、数千円で購入できる安価なモデルから、数万円する高機能なモデルまで価格帯は幅広いです。
自身の予算と、どのような機能(静音性、タイマー、首振り機能など)を重視するのか、バランスを考えて選ぶことが重要です。
【実践編】エアコンとの併用で節電効果を最大化!シーン別活用術

サーキュレーターと扇風機の違いを理解すれば、いよいよ実践です。
実際に、エアコンとサーキュレーターを併用すると、夏の冷房にかかる消費電力を約20%〜25%削減できたという実験結果もあります。
確かな効果を最大限に引き出すため、「夏(冷房)」「冬(暖房)」「梅雨(部屋干し)」のシーン別に、節電効果の高い使い方と最適な設置場所のコツを解説します。
【夏】冷気のムラをなくし体感温度を下げる使い方
夏場に冷房を使う際、冷たい空気は部屋の下の方に溜まるため、空気のムラを解消すると、節電効果が得られます。
まず、エアコンに背を向ける形で、部屋の対角線上にサーキュレーターを設置しましょう。
床に溜まった冷たい空気を部屋全体に循環させることで、室温が均一になります。
これにより、エアコンの設定温度を1℃から2℃高くしても、涼しく快適に感じます。エアコンは設定温度を1℃上げるだけで約10%の節電につながるといわれており、大きな効果が期待できるでしょう。
冷気のムラをなくす用途には、直進的な風で空気をかき混ぜるサーキュレーターが最適です。
参照:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る」
【冬】天井に溜まる暖気を足元に降ろす使い方
冬の暖房使用時には、暖かい空気が天井付近に溜まり、「顔は火照るのに足元は寒い」という状況が起こりがちですが、サーキュレーターを使えば解決できます。
エアコンの暖房運転時は、部屋の隅にサーキュレーターを置き、真上に向けて風を送りましょう。
天井に溜まった暖かい空気がサーキュレーターの風により押し出され、壁を伝い足元に下りてきます。
これにより、部屋全体の温度ムラがなくなり、暖房の設定温度を必要以上に上げることなく、足元から暖かく過ごせます。
冬の暖房使用時は、真上を向ける機能を持つサーキュレーターがとくに活躍するでしょう。
【部屋干し】洗濯物に直接風を当てて乾燥時間を短縮
梅雨の時期や天気が悪い日に活躍するのは、部屋干しでの活用です。
洗濯物に直接風を当てることで、水分が蒸発しやすくなり、乾燥時間を大幅に短縮できます。生乾きの嫌な臭いを防ぐことにもつながります。
効果的な使い方のコツは、洗濯物の真下や少し離れた横から、首振り機能を使いまんべんなく風を送ることです。
空気がこもりがちな室内では、窓を少し開けて換気をしながらおこなうと、湿気が外に逃げるため、さらに効率よく乾かせます。
部屋干しの用途ではパワフルなサーキュレーターがより適していますが、扇風機でも十分に代用が可能です。
後悔しない一台の選び方!3つの重要ポイント

ここまでの違いや使い方を踏まえ、実際に製品を選ぶ際にチェックすべき3つの重要なポイントを紹介します。
ポイントを押さえることで、自身のライフスタイルに合った、満足度の高い一台を見つけられるでしょう。
ポイント1:省エネ性能と静音性に優れたDCモーターを選ぶ
長期的なコストパフォーマンスを考えるなら、初期費用が多少高くても「DCモーター」搭載モデルを選びましょう。
DCモーターは、従来のACモーターに比べて消費電力が半分以下になることもあり、電気代を大きく削減できます。
また、風量を細かく調整できるため、就寝時に適した微風を送れることや、運転音が静かなことも大きなメリットです。
ポイント2:利用シーンに合わせた静音性(dB)を確認する
快適な生活空間を保つためには、運転音の大きさ、すなわち「静音性」の確認が不可欠です。
とくに寝室で使う場合は、30dB(デシベル)以下のモデルを選ぶと睡眠の妨げになりにくいでしょう。
リビングなど日中に使用する場合でも、40dB以下のモデルがおすすめです。
製品仕様に記載されているdBの数値を確認し、自身が利用するシーンに合った静かさの製品を選びましょう。
ポイント3:部屋の広さに合った「適用畳数」で選ぶ
サーキュレーターには、効果的に空気を循環させられる部屋の広さの目安として「適用畳数」が記載されています。
適用畳数と部屋の広さが合わないと、十分な効果が得られません。
選ぶ際のコツは、実際の部屋の広さよりも、少し大きめの適用畳数のモデルを選ぶことです。
機器の工夫は大切!でも電気代の根本的な見直しはもっと効果的

サーキュレーターや扇風機を上手に活用すると、電気代の節約だけでなく、快適な生活が送れます。
しかし、こうした機器の工夫による節約効果には、限界があるのも事実です。
毎月の電気代をさらに大きく、そして根本的に削減したいと考える場合、電気の使い方だけでなく、契約している「電力会社の料金プラン」そのものを見直すことが、最も効果的な方法といえるでしょう。
毎月の電気代の内訳は?
毎月届く電気料金の明細には、いくつかの項目があることにお気づきでしょうか。
電気料金は主に、毎月定額でかかる「基本料金」と、電気の使用量に応じてかかる「電力量料金」で構成されています。
これに「燃料費調整額」や「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が加わり、最終的な請求額が決まります。
サーキュレーターなどの機器で節約できるのは、「電力量料金」の一部に過ぎません。
電気代を抜本的に下げるためには、基本料金や電力量料金の単価が安い電力会社を選ぶことが、最も効率的です。
電力自由化で誰でも自由に電力会社を選べる時代に
2016年の電力自由化により、私たちは住んでいる地域の大手電力会社だけでなく、さまざまな事業者が提供する電力サービスを自由に選べるようになりました。
多くの新電力会社が市場に参入したことで価格競争が生まれ、消費者は自身のライフスタイルに合った、よりお得な料金プランを選択できるようになりました。
しかし、「乗り換えは手続きが面倒そう」「電気の品質が下がったり、停電しやすくなったりしないか不安」といった理由から、切り替えをためらう方も少なくないでしょう。
実は、これらの不安の多くは、簡単な手続きで解消できます。
大手電力会社と同じ品質で料金だけ安くなる選択肢がある
新電力に切り替えることに不安を感じるかもしれませんが、心配は不要です。
なぜなら、家庭まで電気を届けるための電線や電柱といった送配電網は、これまでと同じ各地域の大手電力会社のものを共同で利用するからです。
つまり、新電力に切り替えたとしても、電気の品質が落ちたり、特定の家庭だけが停電しやすくなったりする可能性は低いでしょう。
今と同じ「安心感」や「品質」を維持したまま、毎月の電気料金だけを安くできる、理想的な選択肢があります。
プランはそのまま!お得電力で根本から電気代を節約
プランはそのままで、乗り換えを検討したい方におすすめするのは、新電力サービスの「お得電力」です。
「お得電力」は、現在契約している大手電力会社のプラン内容や電気の品質はそのままに、電気料金だけを安く設定したシンプルなサービスです。
なぜお得に利用できるのか、仕組みと魅力について詳しく紹介します。
なぜ安くなる?大手電力会社より料金が下がる理由
「お得電力」が大手電力会社よりも安価な料金を提供できるのには、明確な理由があります。
運営にかかるコストを徹底的に削減し、電気料金に還元しているからです。
たとえば、「お得電力」を運営する株式会社Qvouは、自社で太陽光発電事業も手掛けており、電力の仕入れコストを抑える工夫をしています。
また、顧客ターゲットを絞ることで、大手電力会社のような大規模な設備や人員を必要とせず、効率的な運営を実現しています。
こうした企業努力により、「安かろう悪かろう」ではない、信頼できる低価格なサービスが提供されています。
工事や連絡は不要!スマートフォンで簡単ストレスフリーな切り替え手続き
電力会社の切り替えと聞くと、複雑な手続きを想像するかもしれません。
しかし、「お得電力」への申し込みは非常に簡単で、Webサイトから最短5分で完結します。
お得電力への切り替え3つのポイント
- 今の電力会社への解約の連絡は一切不要
- 切り替えに伴う工事や費用は発生しない
- スマートフォンのカメラで検針票を撮影し送るだけ
面倒な手続きや手間は一切かかりません。自宅にいながら、思い立ったときにすぐ申し込める手軽さが、「お得電力」の最大の魅力です。
これまで手続きの面倒さから切り替えできずにいた方でも、安心して一歩を踏み出せるでしょう。
節約したいけれど面倒なのは嫌という方にこそおすすめ
「お得電力」は、とくに次のような方にぴったりのサービスです。
- 大手電力会社の安心感は維持したいが、電気代は安くしたい
- 手間や時間をかけずに、賢く電気代を節約したい
- 家族の人数が多く、毎月の電気料金が多い家庭
日々の生活で電気を使うだけで、自動的に電気代が安くなる理想的な節約を実現できるのが「お得電力」の魅力です。
サーキュレーターなどの機器の工夫に加えて、電力プランの根本的な部分を見直すことで、家計の負担をさらに軽減しましょう。
サーキュレーターと扇風機に関するよくある質問

最後に、サーキュレーターと扇風機を選ぶ際によくある質問とその回答をまとめました。
購入前の最後の疑問解消に、ぜひ参考にしてください。
サーキュレーターは扇風機の代わりになりますか?
短時間であれば代用は可能ですが、長時間、扇風機のように直接体に風を当て続ける使い方はおすすめできません。
サーキュレーターの風は強力で直進的なため、体に当て続けると冷えすぎてしまったり、肌の水分を奪い乾燥させたりする可能性があります。
もし一台で両方の役割をこなしたい場合は、風量を細かく調整できるDCモーター搭載モデルや、扇風機としても使えるよう設計された兼用モデルを選ぶとよいでしょう。
結局一人暮らしにおすすめなのはどちらですか?
部屋の広さや主な使い方により異なります。
エアコンが設置されており、あくまで補助的に涼みたい目的であれば、安価な扇風機でも十分でしょう。
一方で、冷暖房の効率アップや部屋干し対策など、一台で年間を通して多様な使い方をしたい場合は、サーキュレーターの方が便利です。
ワンルームなど収納スペースが限られる一人暮らしの場合、季節ごとに出し入れする必要がないサーキュレーターは、コストパフォーマンスが高い選択肢といえます。
お手入れの方法は?
扇風機やサーキュレーターの羽根やガードには、ホコリが溜まりやすく、そのまま使い続けると送風効率が落ちたり、故障したりする可能性があります。
安全に長く使うためにも、月に1回程度を目安に定期的な掃除を心がけましょう。
近年では、工具を使わずに簡単にパーツを分解して、水洗いできるモデルも多く販売されています。
お手入れの手間を減らしたい方は、購入時にメンテナンスのしやすさもチェックしましょう。
まとめ:機器とプランの両面から賢く電気代を節約

本記事では、サーキュレーターと扇風機の電気代や性能の違い、そしてエアコンと併用した効果的な使い方、後悔しないための選び方のポイントについて解説しました。
両者の電気代に大きな差はなく、なぜ空気循環が効果的なのか、その理由を理解し、目的に応じて使い分けるとよいでしょう。
さらに、機器の工夫だけでなく、電力会社の契約プランを見直すことで、毎月の電気代はより大きく削減できる可能性があります。
とくに「お得電力」のような、今の電気の品質を維持したまま料金だけを安くできるサービスは、手間をかけずに節約したい方にとり最適な選択肢といえるでしょう。
今回の内容を参考に、自身のライフスタイルに合った機器を選び、根本的な料金プランの見直しも検討して、快適で経済的な毎日を実現してください。
参考サイト)
日常生活に関するあらゆる商品の購入場所・お得に買う方法が解説されているサイトです。
日常消費を少しでも「節約」したい方におすすめの情報サイトです。