楽天でんきでは、2022年11月1日から燃料費調整単価が「市場価格調整単価」に変更されました。
これにより、電気料金に含まれる市場価格調整額は日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動するため、毎月の電気代が大きく変動する可能性があります。
「市場連動型になったのなら損をするのでは」と考える方もいるかもしれませんが、実際には電気料金のすべてが市場価格と連動するわけではありません。
そのため、楽天でんきは一般的な市場連動型プランとは異なりますが、場合によっては電気代が高騰するおそれがあり、他社に乗り換えた方がお得になるケースもあります。
本記事では、楽天でんきの料金プランの仕組みや変更点、乗り換えの判断ポイントなどを詳しく解説します。
乗り換える際のおすすめ電力会社も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
楽天でんきの料金プランは市場連動型?仕組みと変更点

楽天でんきの電気料金は、エリアごとの電力量料金に市場価格調整額と再エネ賦課金を適用して算出される仕組みです。
市場価格調整額は、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格によって毎月変動しますが、電力量料金は時間帯によって変動しないため、一般的な市場連動型プランとは異なります。
まずは、楽天でんきの料金プランの仕組みを詳しく解説するため、理解したうえで他社への乗り換えを判断しましょう。
また、楽天でんきでは複数回にわたって料金改定が行われているため、変更点もあわせて紹介します。
楽天でんきの料金プランの仕組み
ポイントは「市場価格調整額」の変動!
市場価格が高いとき
市場価格調整額が料金に上乗せ
電気代が高くなる
市場価格が安いとき
市場価格調整額が料金から割引
電気代が安くなる
楽天でんきの料金プランは、次の3つがあります。
- プランS(アンペア契約):一般家庭や小規模の事務所向け
- プランM(kVA契約):事務所や商店、飲食店向け
- 動力プラン(kW契約):業務用の機器を使用する方向け
上記すべてのプランで、毎月の電気料金はエリアごとの電力量料金に市場価格調整額と再エネ賦課金を適用して計算されます。
プランSとプランMは基本料金が無料なため、実際に使用した分の電気料金のみを支払うシンプルな仕組みです。
電力量料金の単価は基本的に固定ですが、エリアごとに料金設定が異なるため公式サイトから確認しておきましょう。
市場価格調整額は毎月変動し、市場価格が高騰すると電気代も高くなる点に注意が必要です。
一方で、市場価格が安くなると市場価格調整額を差し引いて料金を算出するため、電気代が安くなる可能性があります。
過去のプラン内容からの変更点
楽天でんきでは、2022年10月31日までは燃料価格に連動する「燃料費調整単価」を用いて電気料金を計算していました。
しかし、2022年11月1日より日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動する「市場価格調整単価」が導入され、料金の一部が市場の影響を受けることになった点が大きな変更点です。
電力量料金の単価は従来どおり固定ですが、市場価格調整額は市場の価格変動の影響を受けるため、毎月の電気料金が不安定になるおそれがあります。
ただし、2023年4月1日以降は市場価格調整単価に上限が設けられました。
供給エリアごとの平均市場価格が30円を超えた場合、市場価格調整額は30円を上限として計算されるため、上限額以上に高騰することはありません。
市場価格の変動が一部反映される料金体系になりましたが、上限の導入によって急激な料金高騰のリスクは防がれているといえます。
【重要】楽天でんきが「値上げ」「高い」と言われる原因は?

楽天でんきは、過去複数回にわたって電力量料金単価の改定をおこなっています。
たとえば、2023年4月1日におこなわれた料金改定では、プランSで12円/kWh以上の値上げが実施されており、多くのユーザーが影響を受けました。
また、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格が高騰すると市場価格調整単価も影響を受けて高騰するため、場合によっては電気代が高くなることがあります。
これらの原因によって、「値上げ」や「高い」などの印象が強まっていることは否めません。
市場価格調整単価には上限設定がありますが、市場における価格変動が続く限りは「高い」と感じられる場面もあるでしょう。
安定しない料金体系が不安な方や、電気代をできる限り安く抑えたい方は、電力会社の乗り換えを検討してみることをおすすめします。
楽天でんき「市場連動型」のメリット・デメリット

料金の一部が市場の影響を受けやすい楽天でんきには、メリットとデメリットの両面があります。
場合によっては電気代が安くなる可能性がある一方で、予期せぬ高騰リスクを伴うことも事実です。
メリットとデメリットをそれぞれ紹介するため、自身のライフスタイルや価値観に合っているかを見極めましょう。
メリット:市場価格が安い場合の恩恵と楽天ポイント連携
楽天でんきでは、市場価格が安い場合は料金から市場価格調整額が差し引かれるため、電気代が安くなる可能性がある点が大きなメリットです。
具体的には、供給エリアごとの平均市場価格が7円未満となる場合に、市場価格調整額が差し引かれます。
ただし、市場価格調整単価は毎月変動するため、必ずしも安くなるとは限らない点に注意が必要です。
ほかにも、電気料金200円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まる点もメリットです。
楽天カードで電気料金を支払う場合は、100円につき1ポイントが貯まります。
日頃から楽天の各種サービスを利用するユーザーには魅力的ですが、ポイント還元を考慮しても市場価格高騰時には割高になる可能性もあるため、総合的な判断が求められます。
デメリット:料金変動リスクと積極的な節電の必要性
最大のデメリットは、電気代の予測が非常に難しく、市場価格の高騰により電気代が従来よりも高くなるリスクがあることです。
とくに夏や冬などの電気使用量が増える時期や、電力需給が逼迫した際には注意が必要です。
家計管理がしにくいため、毎月の価格変動をチェックするのが難しい方には大きな負担となるでしょう。
電気料金を安く抑えたい場合は、市場価格が高騰している月はできる限り節電する必要があります。
電気を自由に使用したい方にとっては、節電がストレスに感じられる場面もあるでしょう。

【評判は?】実際に楽天でんきを利用している人の口コミ

楽天でんきの料金プランについて、実際に利用している方はどのように感じているのでしょうか。
インターネット上には、さまざまな評判や口コミが寄せられています。
ここでは、料金に関する声やサービス、サポートに関する評判をいくつか紹介します。
料金に関するポジティブな声・ネガティブな声
楽天でんきの料金に関する口コミを見ると、評価はさまざまです。
「値上げしたはずなのに安い」「安くて助かる」などの肯定的な声がある一方で、「高い」「乗り換えを検討している」などの否定的な意見も多く見られます。
同じプランでも、電気の使用量や季節、市場価格の変動などで料金は大きく変わるため、利用者の状況によって評価が分かれる傾向があります。
具体的な金額に言及している口コミは参考になりますが、あくまで一例として捉えることが大切です。
サービスやサポートに関する評判
楽天でんきの対応については、「申し込みの対応が早い」「連絡が早い」などの良い評価が目立ちました。
一方で「対応が悪い」「オペレーターにつながるまで時間がかかる」などの声もあり、時期や状況によっては対応品質に差が生じる可能性があります。
そのほかのサービス面では、「マイページが使いやすい」「時間帯ごとに電気使用量が確認できるのがよい」などの評価が多く、全体的な満足度は高いと考えられます。
【今後の選択肢】楽天でんきを続けるべき?乗り換えるべき?判断のポイントを解説

楽天でんきの料金プランの仕組みやメリット・デメリット、評判を見てきました。
これらを踏まえて、自身が楽天でんきを使い続けるべきか、もしくはほかの電力会社に乗り換えるべきか、判断に迷う方もいるかもしれません。
最終的な決断を下すために、次のようなポイントを実践してから検討することが大切です。
- 自身の電気使用状況を正確に把握する
- リスク許容度とライフスタイルを照らし合わせる
それぞれのポイントを詳しく解説します。
自身の電気使用状況を正確に把握する
まず、自身の電気の使用状況を正確に把握することが判断の第一歩です。
毎月どのくらいの電気を使用しているか、使用量を示すkWh(キロワットアワー)という単位で確認しましょう。
可能であれば、1日の中でどの時間帯に電気を多く使っているかを知ることも重要です。
これらの情報は、楽天でんきのマイページや、毎月の検針票で確認できます。
平均的な電気使用量がわかれば、各電力会社の公式サイトにある料金シミュレーションから、毎月の料金の予測が可能です。
従来のプランよりも料金が安くなる見込みの電力会社があれば、乗り換えを検討するとよいでしょう。
リスク許容度とライフスタイルを照らし合わせる
次に、自身が電気料金の変動リスクをどの程度受け入れられるか、ライフスタイルと照らし合わせて考えてみましょう。
「電気代は毎月安定していてほしい」「家計の予算をきちんと管理したい」と考える方は、価格変動リスクのある市場連動型プランはストレスに感じる可能性があります。
そのため、電気の使用量に応じて料金単価が決まっているプランを提供する電力会社を選ぶとよいでしょう。
料金単価が固定であれば、料金の予測がしやすく比較的安定している点がメリットです。
一方で「多少のリスクは許容できる」「市場価格が安いタイミングを狙って電気代を節約したい」と考える方には、市場連動型プランが魅力的に映るかもしれません。
また、市場価格をこまめにチェックし、電気の使い方を工夫する余裕があるかどうかも重要な判断基準となります。
安定志向か、節約への意欲が高いかで選択肢は大きく変化します。
市場連動型プランなら「市場電力」がおすすめ
楽天でんきの「市場連動型プラン」を検討している方は、すでに「市場価格に合わせて電気を使う時間を工夫すれば、電気代を大きく節約できる」という仕組みを理解していることでしょう。
市場価格の安さを活かして電気代を賢く下げたいと考えているなら、楽天でんき以上に市場連動の仕組みに特化し、コストパフォーマンスを追求している「市場電力」が非常に強力な選択肢になります。
ここでは、市場電力の特徴や魅力について解説します。
「楽天でんき」と「市場電力」の違い
基本的に楽天でんきは「固定単価型」に近いですが、独自の「市場価格調整額」という項目があり、市場価格が上がるとジワジワと請求額に反映される「準・市場連動」のような仕組みです。
一方、市場電力は潔い「完全・市場連動型」であり、30分ごとの市場価格がそのまま電気代に反映されます。
「市場が安い時間帯」を狙えば、固定単価では不可能なレベルの安さを実現できる玄人向けの攻めの電力といえます。
「市場電力」がおすすめな3つの理由
市場電力をおすすめするのには、主に次の3つの理由があります。
- 圧倒的に低い「サービス手数料」
- 昼間の「0.01円/kWh」を最大限に享受できる
- 仕組みが極めてシンプルで透明
市場電力はサービス手数料が業界最安水準に抑えられているため、同じ市場連動という土俵なら、手数料の差がそのまま電気代の安さに直結します。
また、日中は太陽光発電の供給過剰により市場価格が0.01円/kWhになることが多々あり、昼間に洗濯機や食洗機を回すのみで、大幅な節約になることも特徴です。
価格変動のリスクはあるものの、市場連動の仕組みを味方につけて電気代を限界まで安くしたい方には、市場電力をおすすめします。
【Q&A】楽天でんきの市場連動型に関するよくある質問

最後に、楽天でんきの料金プランや市場連動型に関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。
契約や電気の使用に関する疑問を解消しましょう。
市場価格調整単価はどのように確認したらよいですか?
市場価格に連動する市場価格調整単価は、楽天でんきの公式サイトから確認が可能です。
該当月のリンクをタップするとPDFが表示され、エリアごとの市場価格調整単価を確認できます。
市場価格調整単価は毎月変動するため、電気料金の目安を把握するためにも毎月チェックしておきましょう。
なお、過去の市場価格調整単価も確認できるため、現在の単価との比較も可能です。
契約アンペア数は電気料金に関係ありますか?
契約アンペア数は、電気料金に含まれる「基本料金」に大きく影響します。
一般的には、契約アンペア数が大きいほど基本料金も高くなりがちです。
しかし、楽天でんきでは「プランS」と「プランM」で基本料金が無料に設定されているため、電気料金には直接的な影響がないといえます。
直接的な影響はありませんが、契約アンペア数が大きいほどたくさんの電気を使用できるため、使用量が増えると電気料金が高くなる点に注意しましょう。
なお、自身のライフスタイルに対してアンペア数が小さすぎると、電気を多く使った際にブレーカーが落ちやすくなります。
そのため、料金への直接的な影響がなくても、生活にあった適切なアンペア数を選ぶことが重要です。
引越し先でも楽天でんきは使えますか?
引越し先が楽天でんきの供給エリア内であれば、基本的に継続して利用できます。
引越しが決まった際には、早めに楽天でんきへ連絡して手続きをおこなう必要があります。
楽天でんきは、引越し手続き日の当日から使用を開始できるわけではなく、最短で手続き日の7日後からとなる点に気をつけなければなりません。
手続きの際は、引越し先の住所や利用開始希望日などの情報が必要です。
もし引越し先が楽天でんきの供給エリア外の場合は、契約を継続できないため、解約の手続きをおこなわなければなりません。
楽天でんきは、一部の離島や沖縄エリアは供給エリア外となる点に注意しましょう。

解約時に違約金は発生しますか?
楽天でんきでは契約期間の定めがないため、解約時の違約金は一切発生しません。
そのため、自身が電力会社を乗り換えたいと思うタイミングで自由に手続きができる点がメリットです。
なお、乗り換えの際は基本的に乗り換え先の電力会社が解約手続きを代行します。
支払い方法は何がありますか?
楽天でんきの支払い方法は、クレジットカードと楽天ポイントです。
クレジットカードは次の国際ブランドが使用できます。
- Visa
- MasterCard
- JCB
- American Express
- Diners Club
とくに、楽天カードで支払うと100円につき1ポイントが貯まるメリットがあります。
楽天ポイントで支払う場合は、通常ポイントと期間限定ポイントのどちらも使用可能です。
なお、楽天ポイントで支払った金額分もポイント還元の対象となります。

まとめ:楽天でんきの市場連動型を理解し最適な選択を!

楽天でんきは、電気料金に含まれる「市場価格調整額」が市場価格によって変動しますが、プラン全体が市場連動型というわけではありません。
基本は固定単価ベースのため、市場がどれだけ安くなっても「一定の安さ」止まりです。
市場連動の仕組みを味方につけ、電気代を限界まで安くしたいと考える方には、昼間の「0.01円/kWh」を最大限に享受できる「市場電力」がおすすめです。
市場連動型ならではの爆発的な節約効果を実感したい方は、毎月の検針票を手元に用意し、「市場電力」への申し込みを検討してみてください。



