auでんきと東北電力どちらが安い？料金プランやメリット・デメリットなどを徹底比較

auでんきはPontaポイントが貯まるお得なサービスとして人気です。

しかし、「本当に東北電力より安いのか」「燃料費調整額で損をしないか」と疑問を持つ方も少なくありません。

結論として、基本料金は同額ですが、燃料価格高騰時にはauでんきの方が割高になるリスクがあります。

本記事では、両社の料金プランの違いやメリット、デメリット、ポイント還元と調整額の損益分岐点について解説します。

auでんきの契約を迷っている方や、東北電力へ戻ることを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

auでんきと東北電力の料金プラン徹底比較

auでんきと東北電力の料金プランには、共通する部分と明確な違いがあります。

ここからは、両社の料金設定の詳細や決定的な違いについて詳しく解説します。

比較のポイント

• 基本料金と電力量料金の設定
• ポイント還元と燃料費調整額の違い
• どちらが安いかの判断基準

基本料金と電力量料金はほぼ同額の設定

auでんきのでんきMプラン（東北）における基本料金と電力量料金単価は、東北電力の規制料金プランである従量電灯Bとほぼ同額に設定されています。

つまり、電気の使用量に基づく純粋な料金部分のみで比較した場合、どちらを選んでも大きな差は発生しません。

請求額に違いが生まれる要因は、このあとに解説する独自の還元システムと調整額にあります。

区分	東北電力（従量電灯B）	auでんき（でんきMプラン）
基本料金（30A）	1,108.80円	1,108.80円
電力量料金（〜120kWh）	29.62円kWh	29.61円/kWh
電力量料金（121〜300kWh）	36.37円/kWh	36.36円/kWh

決定的な違いはPontaポイント還元と燃料費調整額

両社のプランにおける決定的な違いは、メリットとしてのポイント還元と、リスクとしての燃料費調整額の扱いにあります。

auでんきは毎月の電気料金に応じてPontaポイントが還元される一方、燃料費調整額の算出方法が東北電力の規制料金とは異なります。

両社の主な違い

• auでんきはPontaポイントが貯まる
• 燃料費調整額の仕組みが異なる
• auでんきには調整額の上限がない

東北電力の従量電灯Bなどの規制料金には、燃料価格が高騰した際に消費者の負担が増えすぎないよう、燃料費調整額に上限が設けられている場合があります。

対して、auでんきにはこの上限設定がありません。

そのため、燃料価格が大きく高騰した局面では、ポイント還元によるメリットよりも、調整額による負担増が上回る可能性があります。

どちらが安いかは燃料費調整額の状況次第

auでんきと東北電力のどちらが安いかは、その時期の燃料費調整額の状況によって変化するため、一概に断言することはできません。

燃料価格が安定している時期であれば、料金単価が同額であるauでんきの方が、ポイント還元分のみ確実にお得になります。

しかし、世界情勢などで燃料価格が急騰し、東北電力の調整額が上限に達しているような状況下では、上限のないauでんきの方が割高になるケースが発生します。

契約を検討する際は、現在の燃料費調整単価を確認することが重要です。

【原因】auでんきが高いと感じる理由は燃料費調整額

auでんきに切り替えてから電気代が高くなったと感じる場合、その主な原因は燃料費調整額にあると考えられます。

ポイント還元という目に見えるメリットの裏で、調整額がどのように影響しているのかを理解することが大切です。

ここでは、価格変動のリスクや高くなるメカニズムについて解説します。

高くなる主な要因

• 燃料費調整額の上限撤廃
• ポイント還元を上回る調整額の負担
• 燃料価格高騰時の影響

燃料費調整額の上限撤廃による価格変動リスク

東北電力の従量電灯Bプランには、燃料価格が一定の基準を超えて高騰しても、それ以上の調整額を請求しないという上限設定があります。

しかし、auでんきにはこのブレーキ役となる仕組みが存在しません。

そのため、燃料価格が上昇すればするほど、調整額も青天井で加算されていくリスクがあります。

なお、詳細な調整額の仕組みについては、資源エネルギー庁の公式サイトなどでも確認できます。

出典：燃料費調整制度について｜資源エネルギー庁

市場価格高騰時に東北電力より割高になるメカニズム

燃料価格が高騰している局面では、ポイント還元による利益が、増額された燃料費調整額によって相殺され、結果としてマイナスになることがあります。

たとえば、電気料金に対して1％のポイント還元があったとしても、燃料費調整額の差がそれ以上に開けば、トータルの支払い額は東北電力よりも高くなります。

電気を使えば使うほどポイントは貯まりますが、同時に調整額の負担も大きくなるため、使用量が多い家庭ほど影響額が大きくなるというジレンマが生じるでしょう。

実際に高くなった事例や口コミの傾向分析

実際にauでんきを利用しているユーザーからは、燃料価格が高騰した時期を中心に、電気代が予想以上に上がったという声が聞かれます。

とくに冬場など電気使用量が増える時期は、燃料価格の高騰が重なると、請求額の増加幅が大きくなりやすい傾向です。

一方で、燃料価格が落ち着いている時期には、ポイント還元の恩恵を受けてお得に利用できている事例もあります。

ユーザーの評価は、利用している時期の燃料情勢によって大きく分かれることが特徴です。

どっちがお得？損をしないための判断基準とシミュレーション

auでんきと東北電力のどちらが得かを判断するためには、ポイント還元と調整額のバランスを計算する必要があります。

感覚的な判断ではなく、具体的な数値に基づいた比較をおこなうことが、損をしないための近道です。

ここからは、損益分岐点の考え方やシミュレーションについて解説します。

判断のステップ

• 損益分岐点の計算
• 実質負担額のシミュレーション
• 最新単価の確認

ポイント還元分以上に電気代が上がる損益分岐点の考え方

どちらが得かを見極めるためには、auでんきの調整単価と東北電力の調整単価の差額に注目しましょう。

具体的には、両社の燃料費調整単価の差額が、Pontaポイントの還元率による利益を上回ったときが、auでんきの方が割高になる損益分岐点です。

電気代の1％が還元される場合、単価の差がそれ以上であれば、実質的に損をしていることになります。

この差額を確認することで、現在の情勢における損得を論理的に判断できます。

実際の請求額で見る実質コストの比較シミュレーション

世帯人数や電気使用量によって、ポイント還元の恩恵と調整額のリスクの大きさは異なります。

一人暮らしのように使用量が少ない場合は、還元額も調整額の差も小さいため、影響は限定的です。

一方、ファミリー世帯のように使用量が多い場合は、数千円単位で差が開くこともあります。

自身の平均的な電気使用量を把握し、調整額の差がある場合とない場合の両方で試算してみることが大切です。

試算例：月間350kWh使用の場合

• auでんきの調整単価が東北電力より2.0円高い場合
  • 調整額の差額負担：350kWh × 2.0円 = 700円の負担増
  • Pontaポイント還元（1%想定）：約100円相当の還元
  • 結果：約600円の損

このように、調整額の差がわずかでも、ポイント還元分が吹き飛んでしまう可能性があります。

現在の燃料調整単価を確認する方法

正確な比較をおこなうためには、東北電力とauでんきの公式サイトで公開されている最新の燃料費調整単価を確認する必要があります。

この単価は毎月変動するため、過去の情報ではなく、最新月のデータを参照することが重要です。

それぞれの公式サイトにあるお知らせや料金単価のページをチェックし、現在の単価差がどの程度あるのかを把握してから、契約や切り替えの判断をおこなうことをおすすめします。

【新提案】ポイント還元よりも現金値引きがおすすめな理由

ポイント還元は魅力的ですが、電気代そのものが安くなるわけではありません。

家計の固定費を確実に削減するためには、料金単価そのものが安いプランを選ぶという視点も重要です。

ここでは、ポイントに頼らない節約方法のメリットについて解説します。

現金値引きのメリット

• 調整額に左右されにくい
• 経済圏の縛りがない
• 確実な固定費削減

燃料費調整額に左右されない確実な節約方法の重要性

ポイント還元はあくまで付加価値であり、受け取れるのはポイントです。

対して、基本料金や電力量料金の単価が安いプランであれば、毎月の現金支出そのものを確実に減らせます。

燃料費調整額のリスクを常に気にしながらポイントを貯めるよりも、最初から単価が安く設定されている電力会社を選ぶ方が、家計管理はシンプルになります。

固定費の削減においては、不確実なポイントよりも、確実な現金値引きを優先することが鉄則です。

auユーザーでもあえてauでんきを選ばないメリット

auユーザーでも、必ずしもauでんきを選ぶ必要はありません。

スマートフォンと電気を切り離して考えることで、より自由な選択が可能になります。

セット契約による縛りがなくなれば、将来的にスマホのキャリアを変更したくなった際も、電気の解約や違約金を気にする必要がありません。

通信サービスは通信で、電力サービスは電力で、それぞれ最も条件のよい会社を選ぶという賢い消費スタイルが、結果としてトータルの節約につながります。

基本料金と電力量料金自体が安い新電力という選択肢

電力自由化により、東北電力やauでんきと同等の品質で電気を供給しながら、料金設定自体を割安にしている新電力会社が存在します。

これらの会社は、広告費の削減や経営の効率化により、基本料金や電力量料金の単価を安く設定しています。

ポイント還元のような派手さはありませんが、切り替えるのみで自動的に電気代が下がるため、長期的なメリットは大きくなるでしょう。

次の章では、具体的な選択肢としてお得電力について紹介します。

東北エリアで電気代を安くするなら東北お得電力がおすすめ

東北エリアで電気代を確実に見直したい方には、株式会社Qvouが提供するお得電力が適しています。

東北電力の従量電灯プランを基準に、単価そのものを安く設定している点が特徴です。

ここからは、東北お得電力のメリットや特徴について詳しく解説します。

東北お得電力の特徴

• 東北電力より単価が安い
• ポイント以上の削減効果
• 簡単な手続き

東北電力の従量電灯プランより基本料金も単価も安い

東北お得電力は、東北電力の従量電灯Bプランと比較して、基本料金と電力量料金のすべての段階において単価が安く設定されています。

複雑な条件やセット割引などはなく、契約するのみで電気代の単価が下がるという非常にシンプルな仕組みです。

使用量が多い家庭はもちろん、使用量が少ない家庭もメリットを享受しやすい料金体系となっています。

世帯別の削減目安

世帯タイプ	契約内容の目安	年間削減額（約）
1人世帯	30A・200kWh	2,727円
2〜3人世帯	40A・350kWh	4,894円
4〜6人世帯	50A・600kWh	8,657円

auでんきのポイント還元額を上回る削減メリット

auでんきで付与されるPontaポイントと、お得電力に切り替えた場合の現金削減額を比較すると、多くの場合で東北お得電力の方がメリットが大きくなります。

たとえば、毎月のポイント還元が数百円程度でも、電気代そのものが千円以上安くなれば、家計へのプラス効果は明確です。

ポイントによる実質値引きではなく、請求額そのものが下がるため、節約の実感をより強く得られます。

切り替え手続きも簡単で解約金のリスクも低い

電力会社の切り替えはWeb上の手続きのみで完結し、現在契約中の電力会社への解約連絡も不要です。

申し込みフォームに必要な情報を入力するのみで、あとは自動的に切り替えがおこなわれます。

また、解約時の条件も明確で、心理的な負担が少ない点もメリットです。

手軽に申し込みができ、リスクを抑えて電気代の削減に取り組むことができます。

auでんきから東北電力や他社へ戻す・切り替える手順

現在auでんきを利用している方が、東北電力や他社へ切り替える際の手順は非常にシンプルです。

面倒な工事や立ち会いは必要ありません。

ここでは、スムーズに切り替えをおこなうための具体的な流れを解説します。

切り替えのステップ

• 契約情報の確認
• Webまたは電話で申し込み
• 違約金の確認

現在の契約内容を確認し検針票を用意する

切り替えの手続きには、現在契約しているauでんきのお客さま番号や供給地点特定番号などの情報が必要です。

これらの情報は、auでんきのマイページ（アプリ）や、毎月発行される検針票（Web明細）で確認できます。

スムーズに申し込みを進めるために、あらかじめこれらの画面を開けるようにしておくか、メモを手元に用意しておくとよいでしょう。

Webまたは電話での申し込みから切り替え完了までの流れ

新しい電力会社への申し込みが完了すれば、これまでの電力会社の解約手続きは自動的におこなわれます。

これをワンストップ方式と呼び、利用者自身がauでんきへ解約の連絡をする必要はありません。

また、スマートメーターが未設置の場合は交換工事がおこなわれますが、原則として工事費は無料で、立ち会いも不要です。

申し込みから数週間後の検針日に合わせて、自動的に新しい電力会社へ切り替わります。

解約金や違約金の有無と発生するケース

auでんきは、基本的に解約に伴う違約金や解約金は発生しません。

そのため、他社への乗り換えは比較的気軽におこなえます。

ただし、例外として特別なキャンペーンやセット割引などが適用されている場合などは条件が異なる可能性があります。

念のため、契約時の重要事項説明書やマイページで、自身の契約条件を確認しておくと安心です。

auでんきと東北電力に関するよくある質問

最後に、auでんきや東北電力に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

契約やサービスの仕組みに関する疑問を解消しておきましょう。

よくある質問

• 発電設備について
• 引っ越しの対応
• 関連会社との違い

auでんきは自社発電設備を持っていますか？

auでんき（KDDI）は小売電気事業者であり、自社で大規模な発電所や送電網を保有しているわけではありません。

電気の供給は、これまで通り地域の一般送配電事業者（東北エリアであれば東北電力ネットワーク）の送配電網を通しておこなわれます。

そのため、電気の品質や停電のリスクは、東北電力と契約している場合とまったく変わりません。

引っ越しのタイミングで電力会社を選べますか？

引っ越しと同時に新電力を契約することは可能です。

多くの新電力会社では、入居日に合わせた利用開始を受け付けています。

ただし、建物や設備の状況によっては、一度地域の電力会社（東北電力）と契約し、通電を確認してから新電力へ切り替える必要があるケースもあります。

引っ越しが決まったら、早めに希望する電力会社の公式サイトで対応状況を確認することをおすすめします。

東北電力フロンティアとauでんきの違いは何ですか？

東北電力フロンティアは、東北電力グループの新電力会社です。

auでんきがPontaポイント還元を特徴としているのに対し、東北電力フロンティアはライフスタイルに合わせた付加価値を提供しています。

どちらも電気代の単価削減よりは特典を重視したサービスです。

純粋に電気代を安くしたいのであれば、お得電力のような単価割引型の新電力を検討するとよいでしょう。

まとめ

本記事では、auでんきと東北電力の料金プランの違いについて、とくに燃料費調整額とポイント還元の関係を中心に解説しました。

基本料金や電力量料金の単価自体はほぼ同額ですが、燃料価格が高騰した際には、上限のない調整額が適用されるauでんきの方が割高になる可能性があります。

一方で、燃料価格が安定している時期であれば、ポイント還元の恩恵を最大限に受けられます。

• 燃料高騰時：東北電力（規制料金）の方が安心
• 燃料安定時：auでんきの方がポイント分お得
• 確実な節約：単価そのものが安い新電力（お得電力など）が有利

電力会社の選択は、その時々の情勢や各家庭の使用量によって正解が異なります。

まずは自身の契約状況を確認し、最もメリットのある選択肢を検討してみてください。

＜参考＞
東北お得電力